Cat Schroedinger の 部屋
 
                        雑談の部屋です。
 



2005年11月を表示

陶芸居酒屋

 夕べ行った店は、ご主人が陶芸をやっていて、もうずいぶん前からの知り合いです。昔はお好み焼きの店もやっていました。彼は陶芸に関しても、セミプロと言うか、ほぼプロです。この写真は、店の展示物を撮ったものです。信楽の焼き締めで、作風は豪快です。

 このようになったのは、焚口近くで薪の灰が沢山かかり、灰かぶりとか、ガラス状になり、ビードロとか言ったりします。焚くとき狙いはするのですが、殆ど偶然に支配されるので、再現性がありません。
 
 料理をする人は、もともと使い勝手を考えて作るから、上達が早いのです。この店では使っている器の殆どが、彼の手作りです。とても個性がある焼き物も多いのですが、料理ととてもマッチしています。



2005年11月30日(水)22:48 | トラックバック(0) | コメント(0) | 陶芸 | 管理

新しい先生に弟子入り

 今日は先日作ったくみ出し湯のみの、高台を削りました。

 先生は作品を美術館などで売っています。とても小さい一輪挿しが良く売れるそうです。

 私も作ってみました。写真では大きさが判り難いのですが、左にあるのが、普通の湯飲み茶碗です。全部志戸呂風に焼くつもりです。

 寿司屋からも、志戸呂焼のぐい飲みを頼まれているので、次回はぐい飲みに挑戦するつもりです。

 練習が終わってから、陶芸をやっている居酒屋で一緒に食事しました。そこのご主人もなかなかの陶芸の名手で、開店から看板まで、途中関係ないお客が一人あっただけで、3人で、陶芸の話で盛り上がって、遅くなりました。
 
                  



2005年11月29日(火)23:32 | トラックバック(0) | コメント(0) | 陶芸 | 管理

茶壷

 写真は私の作った茶壷ですが、このように紐で結わえます。後ろの水指なども私の作品です。 

 茶壷はお茶を入れておくものでした。結構大きなものもあり、肩には必ず4つの耳があります。これは壷に蓋をして、その口を紐で縛り、それを4つの耳に通して結わえます。その結びは装飾的に結ばれます。他人が解くと結べないように、とても複雑にします。毒殺を防ぐため、他の人が解くと、二度と同じようには結べないようになっていました。

 江戸時代は、お茶壷道中と言うものがありました。京都の宇治から、江戸の将軍様に献上するお茶が運ばれました。お茶を信楽焼きのお茶壷に入れ、それを大名行列以上の行列で運びました。とても権威が在って、道中は大変だったようです。献上用の壷は上が黒の天目釉、下が白い釉薬で、一般の使用は禁止されていました。壷を見ただけで、献上用とわかるものでした。

 モア美術館に、国宝の仁清のお茶壷があります。あれは江戸時代、観賞用として作られたものでした。



2005年11月28日(月)20:59 | トラックバック(0) | コメント(0) | 陶芸 | 管理

新しい先生

 新しい先生と、寿司屋で飲みました。

 先生は染付けと、黄瀬戸をやっていくそうです。私は志戸呂焼をやることにしました。
 
 志戸呂焼は静岡県の金谷、島田などで16世紀頃から焼かれていた焼き物です。特に茶入れは有名でした。またお茶所の所為か茶壷も有名です。祖母懐壷と言われます。主に鉄釉で、いらぼといわれる焼き方です。祖母懐の発祥は瀬戸でした。

 遠州七窯と言われる窯の一つです。遠州とは小堀遠州のことで、遠州が指導した窯です。七窯にははっきりしないものもありますが、志戸呂、膳所(ぜぜ)、上野(あがの)、高取、朝日、赤膚、古曾部(こそべ)、あるいは伊賀を言います。



2005年11月27日(日)23:12 | トラックバック(0) | コメント(0) | 陶芸 | 管理

「博士の愛した数式」 その3

 博士は素数の研究をしていたらしく、素数に非常に詳しく、必ず素数の話になります。この小説では、以下のような数学的な言葉が現れてきます。

 素数、素数定理、フェルマー・オイラーの2平方和定理(オイラーの公式素数、4で割って1余る素数と4で割って3余る素数の2種類に分類できる。)、完全数、等差数列のn 項の和、0の発見の話、フェルマーの最終定理、ハーディ・リトルウッド予想とアルティン予想

 主人公の家政婦は、これをとても象徴的に受け止めます。博士も一流の数学者らしく、センスで語ります。少し数学をやった似非(エセ)理科系の私は、どうしても算数の続きのように感じてしまいます。途中でテイラー展開を考えたりしてしまうのです。
 
 物語に不治の病に侵されてなどとあると、医療関係者は、物語の意図する所から離れ、せっかく詩的であったり、文学的であったりの表現なのに、この病気は実際どうのこうのと思うのと似ています。この物語はむしろ文科系の方に向いていると思いました。

 どうでも良い事ですが、この物語の一番の中心であるオイラー公式について、少し書きましたが、PCは数式を書くのに向いていません。仕方ないので、図にしてみました。図を作るのに苦労しました。テイラー展開の(x-a)の項で、a=0 のときを、マクローリン展開といいます。






2005年11月26日(土)22:11 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

「博士の愛した数式」 その2

出版社/著者からの内容紹介
記憶が80分しか持続しない天才数学者は、通いの家政婦の「私」と阪神タイガースファンの10歳の息子に、世界が驚きと喜びに満ちていることをたった1つの数式で示した…。頻出する高度な数学的事実の引用が、情緒あふれる物語のトーンを静かに引き締め整える。著者最高傑作の呼び声高い1冊。

あらすじと感想
 主人公は10歳の私生児を持つ家政婦で、年老いた元大学教授の家に派遣されます。その老人は天才的な数学者でしたが、交通事故に遭いそれ以来、80分しか記憶を維持することができなくなっていました。数字にしか興味を示さない彼とのやり取りはとても大変で、昨日のことは全て忘れてしまう彼は、毎日始めて会う人に対するように、同じ質問から始まるのでした。それでも彼は服にいろんなメモをつけていて、何とか日常生活に対応しようとしていました。

 そのうち10歳になる息子との出会いをきっかけに、彼との関係は緊密になり、彼は、息子を「ルート」と名づけ、異常に可愛がります。主人公とルートは彼を「博士」と呼ぶようになります。
父親を知らないルートも博士の愛情に答え、偶然にも二人は阪神ファンであり、実に良いコンビとなりました。博士の数学の講義は、単なる算数でなくて、数学のセンスをルートに教えました。この二人の愛は奇妙な関係の中で、素晴らしく描かれています。実に感動的です。

 ちょっとした誤解からいざこざが起きます。そのとき博士は eiπ + 1 = 0 オイラーの公式(厳密にははオイラーの等式)を示します。
  
 この式は、全く起源の異なる重要な2定数、円周率(π)と、自然対数の底として表されるネピア数(e)が、 極めて基本的な数、0, 1, i によって結びついている非常に重要な等式で、 この予想外の調和・連関を明らかにすることから、オイラーの等式は、"人類の至宝 " とも呼ばれる、博士も愛する公式でした。

 この式で、博士の義理の姉との和解が出来るのです。義理の姉は、その公式の素晴らしさを、過って博士から聞いていたことを暗示します。

 話の中で、さまざまな数学的な話が出てきますが、数学には無知であった主人公はそれを算数でなく、博士からの一種のメッセージのように、あるいは芸術的な作品のように受け止めます。特殊な意思の疎通法なのでした。

 とても感動しました。良い本でした。

 私は少しだけ数学に知識があるばっかりに、残念な思いもしました。その話は・・・続く!



2005年11月25日(金)23:40 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

「博士の愛した数式」

「博士の愛した数式」 著者:小川洋子 新潮社

 忙しくて読み始めたばかりですが、素晴らしい本です。あまりにも見事なので、残りのページが少なくなるのが惜しい気がするほどです。
 
 どうやってこのような設定を思いついたのか?実際にモデルが存在したのでしょうか?感心ばかりです。

 帯に在ったように、第一回本屋大賞受賞作品です。

 本屋大賞は、全国の書店員が「読んで面白かった」、「もっと売りたい」と思った本を、投票で選ぶ賞だそうです。

 読後感想は後日に・・・



2005年11月24日(木)23:28 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

お気に入りの店は良く潰れる

 私がお気に入りの店は良く潰れます。
 比較的静かな店が好きなこと、小さい店が好きなこと、安くなくてもいいけど、値段の割に良い物が出ること、酒が中心の店でないこと、そんな店は良く考えると、商売になっていない可能性が高く、経営が危ないのです。
 
 小さな喫茶店、手作りのケーキも素晴らしい店でしたが、閉店しました。カウンターもある小さなイタリアンレストランで、一人で行っても気楽に食べられて、上品な味でしたが、ラーメン屋になりました。小さいてんぷら専門店、良心的な値段でしたが、やっぱりラーメン屋になりました。
 
 今日行ってみてショックを受けたのが、中華料理店。とても小さい店でしたが、味は本格的で素晴らしい店でした。シャッターが下りていて、貸し店舗になっていました。仕方ないので、食べる所を探してみましたが、ラーメン屋が多いこと、この傾向が続くと30年後には外食産業の80%はラーメン屋になるのではと、思うほどです。
 
 喫茶店は、実に沢山潰れています。この数年で知っているだけでも10店舗以上です。お気に入りの飲み屋さんも良く潰れますが、これはいろんな事情があってなんとも言えません。

 最近では、繁盛する店はわかりませんが、潰れる店はかなりの確立で予想できるようになりました。危ないな~~と思って、店主に話しかけたりすると、結構深刻そうに相談されたこともあります。
 
 今の所危なさそうな店のリストは、10件ほどです。何とか頑張って欲しいものです。



2005年11月23日(水)23:43 | トラックバック(0) | コメント(0) | 今日の出来事 | 管理

一勝一敗

 今日は昼からも仕事があって、夕方から町に出かけた。
通りがけに近所にモスバーガーが出来るようで、嬉しい。すぐ傍にマクドナルドがあるのですが、モスバーガーの方が好きなので、嬉しい!

 ドライブして、お気に入りの喫茶店に寄ってと言うのが好きです。本屋を覗いた帰りに喫茶店に寄ろうとしたら、店が変わっていました。お持ち帰りのお菓子屋さんになっていました。どうも純喫茶は営業が難しいらしく、どんどん無くなっていくようです。確かにコーヒー一杯売って幾らでは、難しい商売です。それとスターバックスのように、大手のコーヒー店が出来るとさらに経営が難しくなるようです。

 喫茶店が無くなって、モスバーガーが出来て。
 一勝一敗と言う感じ・・・・



2005年11月22日(火)23:53 | トラックバック(0) | コメント(0) | 今日の出来事 | 管理

大漢和辞典 その2

 大漢和辞典が出来るまでの話を、いろんなサイトからまとめました。

 大正14年(1925) 大修館書店社長鈴木一平、諸橋轍次博士に、漢和辞典編纂を依頼。

 昭和18年(1943) 6月、東京会館において『大漢和辞典』出版記念会を催し、予約募集を発表。

 昭和20年(1945) 2月15日、戦災により、東京は爆撃され、焼け野原になってしまいます。その時に、大漢和辞典の鉛の版がすべてやけてしまいました。量にして100t。本社の事務所、倉庫、特設付属工場の一切を消失。この時『大漢和辞典』は巻2を印刷中であったが、巻3以降の原版とともにすべてを消失しました。しかし、諸橋轍次博士は不慮に備え、全ページにわたる校正刷3部を諸方に分けて疎開していました。

 昭和35年(1960) 5月25日、『索引』を刊行。これをもって『大漢和辞典』全13巻の刊行を完了。編纂開始以来実に35年の歳月と、延べ25万8000人の労力、及び巨額の経費が注ぎ込まれて、ここに『大漢和辞典』が完成しました。

 初めて辞書を作るにはいくつもの作業が必要です。諸橋轍次はまず漢字を集めました。いったいいくつの漢字を集めたのか。その数6万。そしてその漢字ごとに熟語も集めました。中国の古い書物を一冊一冊ずつ調べていきました。集めた熟語の数は120万を越えました。次に漢字と熟語をカードにして整理しました。カードの数40万枚。

 なんと言っても一番大変なのは、大漢和辞典のためには新しく5万字もの文字を作らなければならない事でした。一文字をつくるのにも、鉛筆で下書き、ペンや小筆でかき、修正をして、筆を入れる、そして仕上げ、難しい文字はもちろん活字がありません。活字を作る職人も大変でした。
 
 こうしてついに昭和35年、大漢和辞典全13巻が完成しました。諸橋博士78歳の時でした。右目はほとんど見えず、左目も病気になっていました。大修館書店社も経営が傾くほどでした。

 辞書の中で、最高のものです。私の陶芸のお友達に、この辞書を個人所有している方があります。大変教養が深く、とても尊敬しています。

 私も漢詩などが好きで、この辞書はとても欲しいのですが・・・データーベース化するにも、文字が無いから映像にでもするしかなく、大変でしょうね~~



2005年11月21日(月)02:09 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

大漢和辞典 その1

 以前読んだ話に、大漢和辞典のことがありました。

 ある女性の方が、この辞書の発行当時から欲しくて仕方なかったそうです。昭和45年頃の定価は38万円だったそうです。とても買える物ではなく、憧れ続けていました。昭和50年頃ある青年から、新品同様のこの本を買って欲しいと言う申し出がありました。値段は15万円、買えない金額ではなかったのですが、贅沢だしと思って断ると、当面は10万円だけで残りは後でもいいとの申し出でした。
 
 彼女はいろいろ考えて、古本屋を紹介しました。青年は古本屋なんて、買い叩かれるからといいましたが、無理に行かせました。その青年から弾んだ声の電話がかかってきて、その古本屋の親父がつけた値段は、きっちり発売当時の値段38万円だったそうです。
とてもいい話でした。

 一般に古本屋は安物ばっかり売っていると思われがちですが、実際神田の本屋などに行くと、定価より高い本が幾らでもあります。古地図とか、版画、浮世絵なども古本屋が扱うものです。



2005年11月20日(日)23:27 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

ボジョレヌボー

今年のボジョレは一昨年と同等以上の良い出来!

一口にボジョレといっても値段によりいろいろあるからね!
これは中くらいの値段のものです。

味?良くわかりませんが、美味しいです。

利き酒は得意ではありません。



2005年11月19日(土)21:04 | トラックバック(0) | コメント(0) | 今日の出来事 | 管理

晩秋の風景

今夜はとても寒く杜牧の詩を思い出します。
水郷の町揚州の晩秋の風景と、寂しさを表現した好きな詩です。 
  
寄揚州韓綽判官

 靑山隱隱水迢迢
 秋盡江南草木凋
 二十四橋明月夜
 玉人何處敎吹簫

読み方
 揚州の韓綽判官(かんしゅくはんがん)に寄(よ)す

 靑山(せいざん)は隱隱(いんいん)たり、水は迢迢(ちょうちょう)たり
 秋盡(あきつ)きて、江南(こうなん)草木(そうもく)凋(しぼ)む
 二十四橋(にじゅうしきょう)明月の夜
 玉人(ぎょくじん)何處(いずれのところ)にか 簫(しょう)を吹(ふ)かしむ

解釈
 風流才子と呼ばれる友人の韓綽判官に送る

 青山(普通の山)はかすみ、水は遠くに流れる、
 秋は暮れても、暖かい江南の草木はまだ枯れ切ってはいない、
 水郷の町揚州に架かる二十四橋を名月が照らす夜、
 韓君は今頃どこで遊女の吹く簫を聴いているのでしょう。
(あるいはあの美人の妓女はどこで簫を吹いているのでしょう)


   *二十四橋は橋の数とも、橋の名前とも言います。
   *玉人は韓綽判官の事、あるいは妓女の事と解されます。



2005年11月18日(金)23:30 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

見て楽しい株主優待

「見て楽しい株主優待」
      日興アイ・アール株式会社発行

 先日株主優待の本を頂いた。殆どの会社の株主優待が乗っていてとても面白いものです。
違う来客があって、その方は京王線沿線に住んでいるので、もし京王電鉄の株主になると、電車全線パスがもらえます。すると彼はいつでも京王線に無料で乗れるわけです。

 優待乗車券は少ない株数でもらえますが、全線パスともなると、30.000株以上必要です。おおよその株価が650円位ですから、1000株で65万円くらいです。3万株ですと1950万円位必要です。う~~~ん一寸高すぎる(笑)でも定期買うとすると、やっぱり高すぎると笑い話になりました。

 食品関係の株主優待は結構お徳用なものが多く、1000株で食事券などは年間24000円くらい分貰えて、さらに配当もあるから、銀行に預けていても幾らも利息つかないし、研究の余地ありです。

 歌舞伎座の株を持ってると、招待券が来ますが、株価がものすごく高くて、普通に切符買った方が・・・

 映画会社の株は結構割安で、無料映画券もくれますが、日本映画の将来はね~~だから株価も安いんだよね(笑)
 
 ず~~と見ていると、ものすごくお金のある人は、こういった優良な株を沢山持っていて、さらに貧富の差が広がるような気もしました。



2005年11月17日(木)23:59 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

あなたの知らないルーヴル美術館

 あなたの知らないルーヴル美術館 という番組を観ました。

NHKの紹介記事
 美の神話が生まれる時 傑作収集の舞台裏  11月16日(水) 後8:00~9:50

 モナリザが、もし故国イタリアにあったら。ミロのヴィーナスが、出土したギリシャの島に展示されていたら。人類はこれほど彼女たちに熱中しなかったかもしれない。モナリザの微笑が世界一に見えるのも、ミロのヴィーナスは腕がないからこそ美しいと思ってしまうのも、じつは彼女たちがパリのルーヴルにあるからではないだろうか?
 ルーヴルは、1793年の開館以来200年、さまざまな「美」を生み出してきた。ギリシャ彫刻の名品「サモトラケのニケ」像復元には、ルーヴル学芸員たちによる絶妙な「創作」が含まれていた。また、古代エジプトの象形文字・ヒエログリフを解読したのはルーヴルの学芸員。その研究により、初めてエジプト文明の謎は読み解かれ、その美が世界に紹介されたのだ。そして、「幻の画家」ジョルジュ・ド・ラ・トゥールは、ルーヴル学芸員たちの執念によって収集され、ついに世界的なブームにまで発展した。
 常に新しい美の価値を提案することで、世界をリードしてきたルーヴル。シリーズ2本目では、ルーヴルを舞台に織り成された、美を愛する人々のドラマと、それにより生み出された名作の数々を紹介。発信する美術館・ルーヴルの魅力に迫る。


感想
 とても面白く観られました。ルーヴルに行ったとき、あまりにも広く時々迷うのですが、必ずと言っていいほど、 サモトラケのニケの所に出てしまいます。ニケは写真で見たよりずいぶんしっかりした造りでした。あの薄絹のような衣装なのに、実際はかなり厚い石で出来ています。あのように見えるデザインには舌を巻きました。右の翼が創作とは全く知りませんでした。

 ミロのヴィーナスについては、二つに分かれて発見されたのは知っていました。さらにりんごを持っていたと言う説についても知っていましたが、再現しなかったいきさつについてはなるほどと思いました。

 番組では軽く紹介されていましたが、ジャン=フランソワ・シャンポリオンがロゼッタストーンから古代エジプトの象形文字・ヒエログリフを解読したことについては、とても面白い話が沢山あります。
 まず始めにナポレオンが発見したのに、どうして大英博物館にあるのでしょうか?実は面白い話があります。もって行かれても、ちゃんと写しを取っていました。どちらもしたたかですね。
 さらになぜ世界中で競争になったのに、どうして読めなかったのか?それにもいきさつはあります。確定文字と言う意味の無い文字があったりし、解読に苦労したのです。シャンポリオン一人の手柄になっていますが、実際にはイギリスの学者もかなり貢献していました。所がイギリスと、フランスは仲が悪く、ロゼッタストーンの現物がイギリスにあることから、フランスは大喜びでした。そんなわけでシャンポリオンはフランスのスターになりました。これについてはまたの機会に詳しく述べたいと思っております。

 ロココの部屋は、私が行ったときもとても静かで、人気が無い部屋でした。エジプト館も素晴らしいものが多い割には、とても静かです。殆どの人はモナリザと、ミロのヴィーナスだけに集まっています。極端に言うとこの二つさえ見れば、満足するのですから、二つを入り口に置いたら、静かになるかも(笑)

 そうそうあのルーヴル御自慢の入り口のガラス張りのピラミッドですが、雨漏りしていました。(笑)

 大英博物館や、ルーヴル美術館に売ったものは仕方ないけど、勝手に持って行った物について、祖国に返すようにと言う運動も起こっています。けれどぜんぜん応じる気配はありません。まあ大英博物館は入場料が只ですが、あんな泥棒のように勝手に持ってきた物を陳列してお金なんか取れないと、悪口言う人もいます。大英博物館に比べると、ルーヴル美術館は割合買った物が多いのです。



2005年11月16日(水)23:43 | トラックバック(0) | コメント(0) | 今日の出来事 | 管理

スープはるさめ坦坦麺

 気に入ると同じものを食べ続ける、癖があります。最近スープはるさめ坦坦麺が気に入って、食べ続けています。沢山買ってきて、何かを食べるついでに、スープ代わりに一日一回か二回は食べています。欠点は、トンガラシ味が強くて、スープ代わりに飲むと主食の味が吹っ飛ぶことです。

 でも大変美味しくて、低カロリーで温まります。いろんな種類がありますが、なんと言っても、坦坦麺がお奨めです。



2005年11月15日(火)23:42 | トラックバック(0) | コメント(2) | 今日の出来事 | 管理

Missレティと私

衛星放送で「Missレティと私」と言う映画を観ました。

Missレティと私

 監督:イアン・バリー
 出演:メアリー・タイラー・ムーア ホリストン・コールマン

あらすじ
 トラビス(ホリストン・コールマン)と言う少女は、母親のアリソンが男を追って家を出たきり、歌手になる夢を持ち続け、新しい男が出来て、トラビスは姉の家に預けられる事になりました。姉のレティ(メアリー・タイラー・ムーア)は両親を無くし、妹も飛び出して、愛する人を次々失って、ここを閉ざしていました。

 レティは一人きりで農場を経営しており、トラビスにも心を開きません。二人は次々とぶつかります。黒人の使用人の人たちが、とても純粋で素朴で、家族愛の大事さをレティに進言したりします。恋愛に関してはオシャマなトラビスで、レティを昔なじみの元恋人に結び付けます。そうのうちレティの心も徐々に開けていき、暖かい絆で結ばれるまでを描いた物語です。


感想
 なんと言っても、二人の役者が抜群の演技力でした。単純な話が実にリアルに思えるのは、レティ役のメアリー・タイラー・ムーアが、リアルなオールドミスを演じています。またその心が開かれていくさまも、用心深く、少しずつです。はにかみや、てれなども、実にリアルで、観ている人を納得させます。
 一方トラビス役のホリストン・コールマンは、美人ではないが、とても可愛く、立ち振る舞いがまるでそこに居るような現実感で演じられます。親に邪魔にされて、心冷たい叔母さんの家に預けられ、寂しさの中に、明るく生きていこうとする複雑な心境を見事に演じきります。実に素晴らしい子役です。

 筋は単純なありきたりの話ですが、実にリアルで、わざとらしさが無く、観終わってほのぼのした感じがする良い映画でした。

 日本の映画で、つい先日観た、「ALWAYS 三丁目の夕日」では、吉岡秀隆演じる小説家の茶川竜之介の人物設定のお粗末なこと。子役の演技は素晴らしいのですが、やはり設定が悪く、いなか芝居のような、平凡な筋立てで、観ている方がしらけます。

 外国映画は子役の演技が素晴らしいと思います。聞いたことがありますが、それは映画を作る時間に関係するのだそうです。日本人は器用で、短時間に上手に映画を作って行きます。アメリカ映画などでは、日本映画の何倍も時間かけて作るのだそうです。そのしわ寄せは、子役の演技に現れるのだそうです。日本では子供の演技に対しては、何度も駄目だしは出来ず。そこそこでOKにするのだそうです。向こうでは子役でも駄目だしすると、何日も、時間をかけて何度でも頑張るから、良い演技になるのだそうです。



2005年11月14日(月)23:25 | トラックバック(0) | コメント(0) | 映画  ドラマ TV | 管理

新幹線で

新幹線に乗りました。
 隣の女性客がとても行儀が悪く、携帯でメールを次から次へと打っているかと思えば、足をむやみに投げ出したり、ガサガサとかばんをかき混ぜたり、とにかく落ち着きが無い。そのうちウツラウツラし始めたと思い気や、こちらへバタッと倒れてきます。すぐに「失礼」と言って起こして、押し返します。すると目が覚めて、「あっ」とは言いますが、謝りもしないで、また携帯をチェックし始めます。

 時々ウーロン茶を飲みますが、またそれをこぼしたりと、どうにもガサツな立ち振るまいでした。

 ひかり号のため、新橋に着くとメールをやめて、飛び出すように降りて行きました。ふと見ると大きな紙袋があります。声をかけようかと思いましたが、あまりに変な人なので、躊躇しました。するとバタバタと戻ってきて、紙袋を取りに戻りました。慌てもしないで、携帯をしまいながら、袋を持ち替えたりしています。

 見ている私は発車するのではと、気が気ではありません。で案の定、ドアが閉まり乗り越しとなりました。すると今度は「東京駅まで行っちゃうんだよ~~」と電話してます。携帯依存症のようでした。気持ち悪い人でした。



2005年11月13日(日)23:47 | トラックバック(0) | コメント(0) | 今日の出来事 | 管理

ウォルター少年と、夏の休日

衛星放送で観ました。
ウォルター少年と、夏の休日

監督・脚本:
ティム・マッキャンリーズ(アニメ「アイアン・ジャイアント」)
出演:ハーレイ・ジョエル・オスメント、マイケル・ケイン、ロバート・デュヴァル

あらすじ
 父親のいないウォルター少年が母親から離れて預けられた田舎の家。テレビも無く近所の友達もいない。あるのは広い大地と、無愛想で頑固者のおじいさん二人と6匹の動物だけ。田舎の生活に馴染めないウォルターはある晩、屋根裏部屋で古い女性の写真を見つけた事から、おじいさん達の謎めいた過去に繋がるとてつもない冒険の話が始まります。

 「海を越えアフリカに渡り幾多の危機を乗り越えて砂漠の王女と恋に落ちた」  このアラビアン・ナイトのような世界観を作り出したのは「タイタニック」でアカデミー賞を独占したデジタル・ドメインの最高峰技術。次から次へと紡ぎだされる昔話をきっかけに、おじいさんと少年、それぞれの人生が大きく変わり始めていく―。

 一人でも信じる人がいれば、それは真実になる。
夢見る事が出来たなら、後の人生は何倍にも輝くだろう。

 この信じるということがこの映画の大きなテーマになっています。母のことを信じられない孤独な少年が、頑固者のおじさんと共に生活していくうちに、とてつもない話をだんだん信じるようになっていきます。というか現実的な少年は、ある程度ホラ話と思って、面白がって聞いていますが、少しずつ心が開かれていきます。
 40年間も同じ場所に住み続けているハブとガースは、自分たちが役に立たない存在なのだと思い込んでいます。だが彼らはウォルターに何かを信じることを教えるうちに、少しずつ希望が芽生えていくのを感じはじめます。死を待つためだけにテキサスへ戻ってきた二人の老人が、少年に貴重な経験をさせることができ、彼らが少年を変え、少年が彼らを変えていきます。やがて彼らは、自分たちがまだ何かの役に立てると実感するのでした。

 作品のラストに、成人したウォルターはハブ&ガース兄弟の天敵だった族長のひ孫が現れて、おじさんたちの話が真実だったのを知ります。

 とにかく、3人の役者の演技があまりにも素晴らしく、舌を巻きます。何も無い荒野で、色気も何にも無い無骨な二人の老人と、孤独な少年。どちらも社交的でなく、ギクシャクした関係から、とてつもない冒険の話を聞くうちに、だんだん二人がすごい人だと思っていく少年と同じように、見ているほうもどんどん引き込まれていきます。作品の筋立てが架空の話のようなことを話すし、聞くほうも半信半疑でと難しいので、演技も大変です。映画では、冒険の物語を、映像で見せますが、むしろ話だけの方が、いいのかもしれません。
 しかしそれではあまりにも地味になるから、観客へのサービスで、冒険の映像が、漫画のように現れます。地味ですが、素晴らしい作品でした。



2005年11月12日(土)23:42 | トラックバック(1) | コメント(0) | 映画  ドラマ TV | 管理

ALWAYS 三丁目の夕日

ALWAYS 三丁目の夕日
原 作 西岸良平
『三丁目の夕日』(小学館ビッグコミックオリジナル連載)
監 督 山崎貴
出 演 吉岡秀隆、堤真一、小雪、堀北真希、三浦友和、もたいまさこ、薬師丸ひろ子、須賀健太  他

あらすじ
  昭和33年、東京タワーが完成するこの年、東京下町の夕日町三丁目には、人情味あふれる住民たちがにぎやかに暮らしていました。鈴木則文(堤真一)と妻・トモエ(薬師丸ひろ子)、息子・一平が暮らす自動車修理工場・鈴木オートに、集団就職で上京した六子(堀北真希)がやってきます。ところが、立派な会社を期待していたらしい六子は、あまりにも小さい修理工場でがっかりします。則文と反発しあう駄菓子屋の店主で、しがない小説家の茶川竜之介(吉岡秀隆)。一杯飲み屋のおかみ・ヒロミ(小雪)に恋心を抱く茶川は、彼女の元に連れられてきた身寄りのない少年・淳之介の世話をすることになります。

感想
  漫画で長期にわたって連載されていたものの映画化です。原作では茶川竜之介は老人ですし、ろくさんは男性です。当時の再現はとても良く出来ていて、目を見張るほどでした。漫画に忠実なのは良いのですが、茶川竜之介と身寄りの無い少年の淳之介との愛情の表現は、筋立てが古臭く、もう一ひねりして欲しい気がしました。本当の親も出てくるのですが、子供を目の前にして、あまりにも無神経で、到底あり得ない演出。原作が泥臭い話なので仕方ないのですが、漫画ならあれで良いのでしょうが、映画にするにはもう少し自然に・・・

  全体に達者な役者が多いなかで、原作どおりの筋立ての所為か、茶川竜之介役の吉岡秀隆がいけません。相変わらず怒鳴るような台詞の言い回し、大げさな演技が不自然です。老人ならあの台詞でも良いでしょうが、比較的若い作家にしてはあまりにも大げさで、全体を台無しにしているような気がしました。原作の茶川竜之介老人はしっかり者で、飄々としていている、一人暮らしの老人で、老人の寂しさと、哀愁があります。それで、身寄りの無い子供に愛情を持つようになるのです。映画ほど単純な性格ではありません。

  対照的に、大げさで芝居じみていても堤真一の演技はさすがでした。漫画のキャラクターなのに、不自然さがありません。薬師丸ひろ子も渋く、飾らない自然な演技が好感をもてました。
  
  渋い人が多い中で、堀北真希は東北の田舎出の役をとても良い感じで演じていて、華がありました。

  小雪ははまり役というか、似合っていました。テレビを買ったという堤真一とからむ、もたいまさこの「呼ばれなくても行くよ!」というシーンは素晴らしく、下町情緒を見事に再現していました。

  映像が原作に忠実で素晴らしいだけに、茶川竜之介を原作どおり老人にしなかったのは失敗。一寸惜しい作品。



2005年11月11日(金)02:50 | トラックバック(5) | コメント(0) | 映画  ドラマ TV | 管理


(1/2ページ)
>1< 2 最後