Cat Schroedinger の 部屋
 
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ALWAYS 三丁目の夕日

ALWAYS 三丁目の夕日
原 作 西岸良平
『三丁目の夕日』(小学館ビッグコミックオリジナル連載)
監 督 山崎貴
出 演 吉岡秀隆、堤真一、小雪、堀北真希、三浦友和、もたいまさこ、薬師丸ひろ子、須賀健太  他

あらすじ
  昭和33年、東京タワーが完成するこの年、東京下町の夕日町三丁目には、人情味あふれる住民たちがにぎやかに暮らしていました。鈴木則文(堤真一)と妻・トモエ(薬師丸ひろ子)、息子・一平が暮らす自動車修理工場・鈴木オートに、集団就職で上京した六子(堀北真希)がやってきます。ところが、立派な会社を期待していたらしい六子は、あまりにも小さい修理工場でがっかりします。則文と反発しあう駄菓子屋の店主で、しがない小説家の茶川竜之介(吉岡秀隆)。一杯飲み屋のおかみ・ヒロミ(小雪)に恋心を抱く茶川は、彼女の元に連れられてきた身寄りのない少年・淳之介の世話をすることになります。

感想
  漫画で長期にわたって連載されていたものの映画化です。原作では茶川竜之介は老人ですし、ろくさんは男性です。当時の再現はとても良く出来ていて、目を見張るほどでした。漫画に忠実なのは良いのですが、茶川竜之介と身寄りの無い少年の淳之介との愛情の表現は、筋立てが古臭く、もう一ひねりして欲しい気がしました。本当の親も出てくるのですが、子供を目の前にして、あまりにも無神経で、到底あり得ない演出。原作が泥臭い話なので仕方ないのですが、漫画ならあれで良いのでしょうが、映画にするにはもう少し自然に・・・

  全体に達者な役者が多いなかで、原作どおりの筋立ての所為か、茶川竜之介役の吉岡秀隆がいけません。相変わらず怒鳴るような台詞の言い回し、大げさな演技が不自然です。老人ならあの台詞でも良いでしょうが、比較的若い作家にしてはあまりにも大げさで、全体を台無しにしているような気がしました。原作の茶川竜之介老人はしっかり者で、飄々としていている、一人暮らしの老人で、老人の寂しさと、哀愁があります。それで、身寄りの無い子供に愛情を持つようになるのです。映画ほど単純な性格ではありません。

  対照的に、大げさで芝居じみていても堤真一の演技はさすがでした。漫画のキャラクターなのに、不自然さがありません。薬師丸ひろ子も渋く、飾らない自然な演技が好感をもてました。
  
  渋い人が多い中で、堀北真希は東北の田舎出の役をとても良い感じで演じていて、華がありました。

  小雪ははまり役というか、似合っていました。テレビを買ったという堤真一とからむ、もたいまさこの「呼ばれなくても行くよ!」というシーンは素晴らしく、下町情緒を見事に再現していました。

  映像が原作に忠実で素晴らしいだけに、茶川竜之介を原作どおり老人にしなかったのは失敗。一寸惜しい作品。



2005年11月11日(金)02:50 | トラックバック(5) | コメント(0) | 映画  ドラマ TV | 管理

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