Cat Schroedinger の 部屋
 
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2007年7月7日を表示

「とらばいゆ Travail」

「とらばいゆ Travail」
          を観ました。

監督
大谷健太郎

出演
瀬戸朝香 (本城麻美)
塚本晋也 (宮前一哉 )
市川実日子 (本城里奈 )
村上淳 (矢島弘樹 )
山口美也子 (本城芳江 )
大杉漣 (村岡九段 )

あらすじ
 麻美と里奈は女流棋士の姉妹。同じ名人戦のBリーグに属している。だが、スランプ続きの麻美は自分の負けをエリート・サラリーマンの夫・一哉のせいにして口論が絶えず、一方の里奈も同棲中の売れないミュージシャン・弘樹の焼き餅にうんざりしていた。

 ふたりは、互いのパートナーが羨ましくて仕方がない。そんな中、麻美がこのまま負け続けCリーグに落ちるようなことがあれば一哉と離婚すると言い出し騒動に。しかもそれは里奈たちにも飛び火、4人の関係はこじれにこじれてしまう。

 そして、麻美がBリーグ残留を賭けた対局の日。相手は奇しくも里奈であった。取り引き無しの真剣勝負。果たして、熱戦の末、里奈に勝利した麻美はBリーグに留まることが叶い、インドネシア転勤が決まった一哉とも仲直り。里奈も弘樹とよりを戻すのであった。

感想
 とても面白い映画でした。気の強い女性を演じさせたら、瀬戸朝香以上の人はいないといえるくらい適役でした。
 夫婦喧嘩シーンは乱暴ではないけれど、精神的に追い詰められている女性の姿が見事に描かれています。里との関係、会社での立場、洋画には無い実に日本的なつながりも、写実的です。

 感心したのは、二人とも素人なのに、将棋の駒の扱いが素晴らしいことです。瀬戸朝香は左利きですが、対局シーンの気合いを感じさせる見事な手つきでした。やっぱり映画はこういった細かいディーテールも大事です。

 この話のなかで、山になる姉妹対決の一局ですが、こういった状況にならないように、リーグの早い時期に済ませるようにしているはずです。

 実際にあった話ですが、男性のA級リーグで、師弟対決で弟子は勝っても負けてもリーグ残留が決定していて、師匠はこの一戦で陥落か残留が決まる対局でした。結果は弟子が勝ち、師匠は陥落と言うことになりました。

 将棋界は一度A級から陥落すると、なかなか戻れない、容赦ない厳しい世界です。



 二人の対局シーンはとても見事でした。


 対局シーン以上に素晴らしいのが、夫婦喧嘩のシーンです。

 このシーンのだけでも、傑作といえる映画です。



2007年7月7日(土)15:08 | トラックバック(0) | コメント(0) | 映画  ドラマ TV | 管理


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