ゼーゲル式 |
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| 昨日時間があったので、陶芸に行きました。先生と釉薬の話になって、ゼーゲル式の話になりました。先生は陶芸学校を出ているので、もちろんゼーゲル式のことは知っていますが、実践派なので興味が無いらしい。さらに使わないから忘れてしまっている様子。 「もちろん経験でもおおよその見当はつきますが、やっぱり式に当てはめる方が理論的だ」と主張すると、先生は「実際に土を掘ってくると、掘るたびに土の成分が違うから当てにならない」と・・・ 「いいえ、土の成分はクロマトグラフィーなどで分析すればすぐ判ります」ともちろん反撃・・・うるさい生徒です。(笑)理論では窯業学校の先生が出来るくらいです。残念ながら実践はまるで駄目な生徒なのです。
実際に焼くとなると、温度、湿度、酸素の量、焼く時間などの微妙な要素が多くて、やっぱり定量的には出来ません。 大量生産では、もちろんゼーゲル式も使いますし、土の分析もします。焼くときも一定の条件で何度も試し焼きしてから、大量に焼きます。
一般の陶芸は、綺麗に焼くことばっかりが良いのではなくて、どうかすると焼き損ないが面白いこともあり、科学的に行かないのが理論家の私には泣き所です。
ゼーゲル式についてはそれほど難しいものではありません。 おおよそ以下のような話です。 1 ガラスの成分である SiO2 は単体では1700℃で溶ける。これを酸性酸化物と言います。
2 釉薬をつなぐ役目をする Al2O3 をいれると、 1400℃で溶けるようになります。これを中性酸化物と言います。
3 これに溶けやすくする成分 KNaOとかCaOとかMgOを入れます。これをアルカリ酸化物と言います。
ゼーゲル式 アルカリ酸化物 x1 KNaO x2 MgO x3 CaO x4 BaO x5 ZnO 中性酸化物 y Al2O3 酸性酸化物 z SiO2 x y z はモル x1 + x2+ x3 + x4 + x5=1 x アルカリ:z 酸性=1:3の場合溶けやすい。1:7の場合溶けにくい。 y 中性 : z 酸性=1:10くらいが安定
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2006年1月13日(金)23:36 | トラックバック(0) | コメント(0) | 陶芸 | 管理
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