Cat Schroedinger の 部屋
 
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2007年2月19日を表示

藤沢秀行

 ハイビジョン特集「無頼の遺言~棋士・藤沢秀行と妻モト」

 破天荒な人生で無頼派と呼ばれた碁打ち藤沢秀行・79歳。妻モトさんとの二人三脚の人生に密着すると共に、棋士育成に心血を注ぐ様子を交え、天才棋士の真髄を描いていく。

感想
 一世代前になりますが、藤沢秀行は天才肌の棋士でした。囲碁は勝ち負けを争う物ですが、圧倒的な強さがありました。それ以上に彼の碁は、着想の奇抜さ、スケールの大きさ、どれを取ってもセンスは一番といえます。もちろん現代でも、センスは抜群です。欠点は極簡単な筋を読み落として負ける、ポカの秀行という名前がありました。
 
 囲碁の指導のため秀行塾を開き、現在のプロの中で活躍している多くの人が教えを受けています。更に現在でも教えを受けに来ています。指導している場面がありましたが、現在のトッププロも、藤沢秀行の前ではボロクソです。

 武宮正樹が解説していましたが、先生の教えを受けなくても強くなるかも知れないし、勝つようにはなるかも知れない、しかし碁のセンスを学ぶことが、将来輝く棋士になれるのだと・・・

 現代では勝ち負けだけを問題にしますが、彼は囲碁を芸術のように捉えています。プロの対局では、皆殺しに行くのはとても大変で、勝負を大事にするプロはほんの少し勝てればいいのだから、無難な道を選びます。

 番組の中で棋聖戦だったか?加藤9段との対戦の時、無理な手を打ってこられ、適当に咎めて勝つことは容易なのに、一手に2時間以上考え、危険を承知で皆殺しに行きました。
 完全に読み切って、皆殺しに行き、相手は最善手を打ったのにもかかわらず、30目以上の石を全て葬りました。優勝賞金が1000万円を超えるタイトル戦の番碁では、記録です。恐るべき打ち手でした。絶対妥協しない打ち方は、プロにも多くのファンがいます。

 しかし私生活では飲む、打つ、買うの、家元くらいひどい物でしたし、凄い収入なのに、借金地獄でした。その辺も天才なのだと(笑)

 将棋では同じようなタイプの升田幸三が居ました。天才でしたが、大山には滅多に勝ち越せませんでした。



2007年2月19日(月)23:51 | トラックバック(0) | コメント(0) | 映画  ドラマ TV | 管理


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