Googleの人工知能 |
|
| 囲碁は単純だけれど、18路x18路もの広さがあり、詰め碁のような局所の読みなら読み切りが出来ますが、初手からどこに打つかは広すぎて計算しきれません。
従来は計算し尽くす方法であったのですが、モンテカルロ木探索(Monte Carlo Tree Search)によりかなり強くなりました。
チェスが、10の50~120乗、将棋が、10の71~220乗位なのに比べ、囲碁は10の171~360乗と桁外れに多くて計算しきれません。
さらに囲碁の特徴として、局所で責め合いなどに負けても、大局的には必ずしも負けていないこともあります。いわゆる捨てて打つです。
だからコンピュータ^-で一手一手を評価しにくいのです。
今回Googleの人工知能は「モンテカルロ木検索」と、「ディープニューラルネットワーク」という学習機能を持ったソフトを使いプロに初めて勝つことが出来ました。
チェスも、将棋もプロと同等あるいはそれ以上の強さですが、囲碁だけは当分不可能と言われてきました。
3月に韓国ソウルで、世界最強とされるLee Se-dol九段と対局するそうです。どちらが勝つか楽しみです。
しかし今回人間が勝っても、ここまで来ればもう人間では勝てなくなる日はそれほど遠くない気がします。
ある程度囲碁が打てるようになり、さらに強くなるには高段者に習ったり、さらにプロに習わないと上達しません。
このソフトがさらに進化すると、指導が出来るようになるのは目に見えています。プロキシの収入が激減する可能性さえあります。
現在人気のある囲碁の名人戦、本因坊戦、棋聖戦などより、Google対マイクロソフト対IBMの戦いなどが人気になるかもしれません。
囲碁では「神授の一手」という言葉があります。読み切れない囲碁の広い場面で、神様から授かったような素晴らしい手のことです。
人工知能も「神授の一手」を打てるようになるのでしょうか?
| |
|
2016年1月29日(金)23:20 | トラックバック(0) | コメント(0) | 今日の出来事 | 管理
|