NHK杯テレビ囲碁トーナメント |
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| 先日放映された小林覚九段と結城聡九段の一戦の録画を見ました。
解説は石田芳夫九段二十四世本因坊でした。やや結城聡九段が打ちやすい状況から、危ない大石を攻められるも、悠然と手抜きしてしのぎ勝負に出ました。
解説の石田九段も「これはかなり危ない」と驚いていました。小林覚九段は結城聡九段の大石を取るしか無い形となりました。
見ている限り取るか取られるかのギリギリの勝負となりました。一般にプロは大きな石を取られることは滅多に無く、攻める方も取るよりは損害を与える程度で満足し、無難な別れになるのが普通です。
解説の石田九段も取られそうと言っていましたが、しのぎの筋を発見しました。ところがその筋でないところに打ち、あわやとなりましたが、小林覚九段が攻めそこなって投了となっりました。
ところが両者とも、しのぎの筋があるのを読み切っていました。だからこそ攻める方も複雑な形にして攻めたようです。
解説の石田九段は攻めそこなったと、解説していましたが、局後の検討では完全にしのぎ筋があったようです。
解説より対局者が一番読んでいると言われますが、まさにその通りの展開でした。
それにしても、形が決まっていない時点で、しのぎの筋を読み切っていた結城聡九段の読みの深さには驚愕するものがありました。プロでさえ驚きの読みの力です。
アマチュアが見ている世界とは、かけ離れた世界での戦いなのを改めて思い知らされました。
普通のアマチュアには、本当の試合の凄さを感じ切れていないのです。
スポーツ放送なども、見ていると単純に見えることもありますが、実際には様々な要素があることはおおよそ想像できます。
最近北朝鮮問題で、各国がいろんな交渉をしています。一見子供の喧嘩のように見えますが、水面下では想像もつかない駆け引きが行われているのでしょう。
各国が結末を読み切っていると良いのですが、ひょっとすると囲碁で言う指運(ゆびうん:読み切れないので指先がどう打ったかの運まかせ)のような状態になっているのではと心配しています。
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Sep.7.2017(Thu)23:30 | Trackback(0) | Comment(0) | 映画 ドラマ TV | Admin
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