Cat Schroedinger の 部屋
 
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舟を編む

「舟を編む 」
  三浦 しをん (著)

2012年本屋大賞受賞

あらすじ:
 玄武書房に勤める馬締光也。営業部では変人として持て余されていたが、人とは違う視点で言葉を捉える馬締は、辞書編集部に迎えられる。

 新しい辞書『大渡海』を編む仲間として。定年間近のベテラン編集者、日本語研究に人生を捧げる老学者、徐々に辞書に愛情を持ち始めるチャラ男、そして出会った運命の女性。個性的な面々の中で、馬締は辞書の世界に没頭する。

 言葉という絆を得て、彼らの人生が優しく編み上げられていく―。しかし、問題が山積みの辞書編集部。果たして『大渡海』は完成するのか―。 (「BOOK」データベースより)


感想:
 さすがに本屋大賞受賞作品です。辞書作りという特殊な世界を上手く描いています。出版業界の作品であり、言ってみればお手の物でもあります。綿密な取材による出版の苦労話はこの小説を面白くさせています。

 ただ主人公を始めとして、登場人物が類型的で何の迷いもなく辞書作りに専念する姿は、人物描写としてはやや底の浅い作品となっています。唯一途中で辞書作りから降ろされる「西岡」の人物像は、リアリティーがあり好感が持てました。 途中であらすじが予想出来てしまいます。あまりにも典型的なな終わり方です。もう一工夫して欲しかったという気持ちです。

 個人的には辞書の制作に恩師が携わっておられたので、とても興味を持って読めました。特殊な世界ですが、一般の人にも面白い読み物と思います。



2012年7月24日(火)21:25 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

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