Cat Schroedinger の 部屋
 
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警察日記

 とても古い映画を観ました。

「警察日記」

1955年日活製作
監督: 久松静児
脚色: 井手俊郎
原作: 伊藤永之介

配役:
三島雅夫 (石割署長) 森繁久彌 (吉井巡査) 十朱久雄 (赤沼主任)
織田政雄 (金子主任) 殿山泰司 (倉持巡査) 三國連太郎 (花川巡査)
宍戸錠 (藪田巡査) 伊藤雄之助 (岩太) 小田切みき (桃代)
東野英治郎 (村田老人) 岩崎加根子 (二田アヤ) 飯田蝶子 (母タツ)
杉村春子 (杉田モヨ) 左卜全 (猪岡熊太郎) 多々良純 (紅林)
三木のり平 (町長) 沢村貞子 (料亭の内儀ヒデ) 二木てるみ (ユキ子)
坪内美子 (母シズ) 千石規子 (セイ) 香川良久 (子竹雄)
稲葉義男 (丸尾通産大臣) 天野創次郎 (高谷重四郎)

あらすじ:

 東北地方の田舎町の警察署。署には頑固な石割署長、金子主任、赤沼主任、人情家の吉井巡査、純情な花川巡査、剣道自慢の署長の相手役藪田巡査、倉持巡査等がいる。刑事部屋は毎日様々の人で大にぎわいで、今も窃盗容疑の桃代、神社荒しの容疑者お人好の岩太が取調べを受けている。駅前では戦争で子供達を失くしてから頭の変な村田老人が交通整理中である。

 ある日吉井巡査は六つ位のユキコと赤ん坊の姉弟の捨子を発見した。預ける所もないので、赤ん坊は料亭の内儀ヒデが、ユキコは自分が引きとった。

 花川巡査はもぐり周旋屋杉田モヨに身売りされかけた二田アヤを保護したがアヤはお金のためにまた町を抜け出そうとしたので、彼は給料をさいてお金をやった。モヨは人身売買の件で検挙されたが平然としていた。

 セイと息子の竹雄が万引で捕って来たが彼女は亭主に逃げられたのだった。その後セイと竹雄が無銭飲食で挙げられ、セイの夫重四郎も取調べをうけていたが、金子主任にさとされ一緒に帰って行った。

 通産大臣が帰郷し、町長や署長等役人は大騒ぎであった。交通安全週間中だというのに大臣一行の傍若無人な振舞に町の人々は唖然とした。

 その夜母親シズが二人を引き取りに署へ来たが子供達が幸せと知ると安心し子供の顔を一目見て東京へ去った。

 花川巡査はアヤから手紙を受け取ったが、中には彼に返す為のお金と真赤な紅葉が入っていた。 goo映画より

感想:

 終戦後まだ貧しかった頃の、日本の田舎の様子が見られました。警察も地方の人々に深く関わっていて、いろんな御世話をしたりしていました。

 主役である森重久弥はそれほどの役ではなく、彼の力量を十分には発揮できていません。脇の役者も芸達者揃いですが、なんと言っても一番凄いのは、二木てるみ 扮するユキ子です。昔から子供と動物には勝てないと言われますが、彼女の演技は素晴らしく、天才子役と言われたのが納得できました。
 口数が少なく、殆ど話さないユキ子ですが、弟だけには呼びかけます。泣かせるところです。ここだけでも名画といえるほどです。

 たいした事件も、盛り上がりも無い映画ですが、現代の映画には無い表現で、貧困の厳しさ、人の優しさ等を描いています。

 超おすすめの映画です。



2012年5月3日(木)21:49 | トラックバック(0) | コメント(2) | 映画  ドラマ TV | 管理

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コメント

 1: 二木てるみ

はじめまして。
埼玉の上野と申します。
最近テレビで「警察日記」を観ました。
以前にも見たことがありますが何度でも泣けますね。
この映画が公開された頃、小生小学4年生でした。
二木てるみの演技が評判になったこと記憶にあります。
後の「赤ひげ」でも素晴らしい演技を発揮していますね。
同時代を過ごした小生にとって、映画で描かれている「人情」、「助け合い」など実感です。
捨子の姉弟と森繁の絡みが一番印象的です。
いい映画です。
懐かしい俳優・女優さんばかりでした。
超おすすめの映画とはまさにその通りです。


 by 上野 | Mail | 2012年5月22日(火)16:30

 2: >

 始めてみましたが、驚きました。
 最近の映画には無いテンポで、人情、心の動きなどを見事に描いていますね~~

 おっしゃるとおり二木てるみ (ユキ子)は素晴らしいですね~~ 
 一目見て驚嘆させられました。


 by catschroedinger | 2012年5月22日(火)18:17


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