久々の落語会 |
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| 久しぶりの落語会でした。今日は噺家さんも二人でした。
演目は「宿屋の富」と「死に神」でした。
宿屋の富は、金策に来たのだが上手くいかず、馬喰町の安宿に泊まることになります。懐にはなけなしの一分だけです。見栄を張って大金持ちだとホラを吹きます。
すると宿の亭主が、安宿だけでは食べられないので、富札を売っているのですが、ここに売れ残ったみ札が一枚有るからと、 客はホラを吹いたおかげで、なけなしの一分で富札を買わされてしまいます。さらに当たったら半分やると約束してしまいます。
客は一人になると、なけなしの一分取られちゃったと、ぼやくことしきり。
「あれだけ大きなことを吹いたから、当分宿賃の催促はねえだろう。のむだけのんで食うだけ食って逃げちゃおう」 と開き直ります。
翌朝二万両返しにくる予定があるので、断ってくると宿を出た客、湯島天神の方に足が向き、当たり番号を見て当たっていることに気づくと、ぶるぶる震えそのまま宿に帰って二階で布団をかぶって寝込んじゃいます。
宿の主人も富札の当たりを調べに行き、当たっていることに驚きこちらもぶるぶる震え家に帰ると二階へ飛んでいき、客に当たったことを告げます。
「あたあた、ああたの富、千両、当たりました!」 「うるせえなあ、貧乏人は。千両ばかりで、こんなにガタガタ……おまえ、座敷ィ下駄履いて上がってきやがったな。情けないやつだね」 「えー、お客さま、下で祝いの支度ができております。一杯おあがんなさい」 「いいよォ、千両っぱかりで」 「そんなこと言わずに」 と、ぱっと蒲団をめくると、客は草履をはいたまま。
富くじを扱った噺には「水屋の富」「富久(とみきゅう)」というのもあります。どの噺も、人間の欲を噺にしているので演じ方によっては、上手く笑いを取りにくい、難しい噺です。
10代目金原亭馬生も「水屋の富」はとても難しい噺だと言っていたそうです。
今日の「宿屋の富」は明るく演じられてその点では上手くいっていました。当たった瞬間の演技はいろんな噺家さんが工夫していますが、今日の噺はあと一歩という感じでした。
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2011年2月15日(火)23:26 | トラックバック(0) | コメント(0) | 落語 | 管理
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