Cat Schroedinger の 部屋
 
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「あきらめたから、生きられた」

「あきらめたから、生きられた」
―太平洋37日間漂流船長はなぜ生還できたのか

BE‐PAL Books
武智 三繁 (著), 石川 拓治

「コンチキ号漂流記」、 「大西洋漂流記76日間」、「ダイバー漂流」、「太平洋漂流実験50日」と読みました。今回は漂流物の第5弾、漁師さんの話です。

 武智三繁さんは、2001年夏に長崎県西彼杵半島沖で漁船のエンジントラブルで、37日間太平洋上を漂流して千葉県銚子沖で奇跡的に助けられました。
 食料も水も無く、世間からは絶望であると思われていました。しかし、その間、食料が尽きれば漁をしたり、水が無くなれば海水を沸かして塩分の無くなった蒸留水を飲んだりして、生きのびたのでした。

感想
 漂流し始め、ちょっとのんびりしていたのも問題でしたが、その後の態度は見事なもので、「明日死ぬかもしれないけど、ナイター中継も聴いた。演歌も歌った。空いっぱいの星も愛でた。」と語っています。

 「救出後の武智さんの胃の粘膜はとてもきれいで、ストレスの痕跡などはまったく無かったので驚きました。」と診察医師の談話も有ります。

 表題は「あきらめたから、生きられた」となっていますが、決して自暴自棄になったのではありません。実際には反対でした。どうせ死ぬんなら、じたばたしないで行けるところまで行ってみようと思ったのでした。

 4冊ほど漂流記を読んで、もちろん助かった人は、みんなそれなりの幸運に恵まれたのですが、精神力が大事なことが共通していました。多くの漂流者は、絶望し平均3日以内で亡くなってしまうのです。漂流したときは、何より心の平静が大事です。



2008年12月10日(水)23:37 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

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