Cat Schroedinger の 部屋
 
                        雑談の部屋です。
 



「出来心」 「稽古屋」 落語会にて

 今日は久しぶりの落語を聞く会が有りました。
 噺家さんも二人でした。

 若手の噺家さんは「出来心」ベテラン師匠は「稽古屋」でした。

 「出来心」はとても貧乏な長屋に泥棒が入り、盗る物が無いから褌だけを盗んで隠れていました。盗られた方は泥棒に入られたから、大家さんに家賃を待ってくれと言います。泥棒に入られたなら、家賃は待つけど、届けを出すから盗られた物を言えと言い出します。

 褌だけ盗られたとは言えないので、やれ布団を盗られた、お金を取られた、刀を盗られた、次から次へといい加減な事を言います。それを聞いていた泥棒は、怒って飛び出します。捕まった泥棒は「つい出来心で・・・」盗られた被害者も「つい出来心で・・・」でオチになります。


 「稽古屋」は元々上方落語ですが、志ん生がやっていました。今日の話も志ん生と同じ筋でした。

 結婚したいという相談を受けた大家さんは、男前とか、お金があるとか、度胸があるとか、芸事が出来るとか何か無いと女性には持てないものだ。お前は器量も、お金もないから、芸事でも習いなさい。近所にお稽古毎を教える師匠が居るからと紹介します。

 師匠に向かって女性に持てる様な芸を習いたいと、頼みます。他の生徒が習っているのも見ていて、その子の焼き芋を食べちゃったり、火鉢で足袋を乾かしたり、メチャクチャします。

「世辞で丸めて浮気でこねて、小町桜の眺めにあかぬ~~~」を習おうとしますが、メチャクチャ謡うので、

 「海山を超えて、この世に住み慣れて、煙が立つるしずのめの」を家で練習するすることになります。 高いところで風に向かって大声を出すように言われたので、大屋根に登って、「煙がたつる~~~♪」などと叫んだので、火事と間違えられます。
 
 「火事はどこだ~~い?」
 
 「海山を超えて~~~♪」
 
 「そんなに遠いんじゃ、おいらは行かない」
 でオチになります。

 志ん生では、大工か火消しの頭領が練習するところで、清元の節なのに、毛鑓で謡う見事な場面があります。現代なら、バラードを、ラップ風に歌うような感じです。

 普通は下座の三味線で、演ずるのですが、今回は師匠が自分で三味線を持ち込んで、清元を謡いながらの熱演でした。子供に踊りを教えるところも、三味線を弾きながらで、素晴らしい出来でした。

 この話や、「二番煎じ」などは、清元など邦楽の素地がないと出来ません。三遊亭圓生は義太夫の素地があるので、「寝床」では見事に演じます。
 一時期講談師をやっていた志ん生の噺は、いつもは会話中心ですが、情景描写などは実に見事です。



2008年2月19日(火)23:42 | トラックバック(0) | コメント(0) | 落語 | 管理

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