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 漢詩の目メルマガ毎月受けています。今月の名句が素晴らしいので、コピーしました。

 夏の到来と共に繁殖のために南アジアから日本にやって来る夏鳥ホトトギ
スは古くは万葉の時代から良く詠われています。自分では巣を作らず、鶯
などの巣に託卵して鶯に育てさせる、という面白い生態の鳥でもあります。

 そこで今月は、正岡子規の名詩「子規を聞く」をお届け致します。
子規は生前2千首に及ぶ漢詩を作っていますが、中でも最初に作った漢詩
がこの名詩。明治11年、時に子規満11歳の作だそうです。

子規を聞く   正岡 子規
             
一声孤月の下
血に啼いて聞くに堪えず
半夜空しく枕を欹つ
故郷万里の雲

<日本語読み>
ほととぎすをきく    まさおか しき
     
いっせい こげつの もと
ちに ないて きくに たえず
はんや むなしく まくらを そばだつ
こきょう ばんりの くも

<漢詩原文>
聞子規    正岡 子規
             
一声孤月下
啼血不堪聞
半夜空欹枕
故郷万里雲

<注釈>
子規・・・ホトトギスの意。その他、不如帰、時鳥、杜鵑などとも書く。
孤月・・・一輪の月。
啼血・・・ホトトギスの痛切な鳴き声を表した言葉。
半夜・・・夜半、真夜中、の意。
欹枕・・・枕を傾ける、枕を引き寄せる、の意。

<通釈>
 一輪の月の下に、ホトトギスの鳴き声が響き渡る。
血を吐くような、その痛切な鳴き声は聞くに堪えない。
真夜中に、その鳴き声に目を覚まし、空しい気分になって枕を引き寄せて
は遥か遠く離れた故郷のことに思いを致すことであった。

<鑑賞>
 いかがでしたか? お楽しみ頂けましたか?
ホトトギスの鳴き声が悲しく聞こえるのか、空しく聞こえるのか、楽し
 そうに聞こえるかは、聞く側のその時々の心境次第かも知れません。
それにしても11歳の少年の作とは、さすが子規ですね。

<子規メモ>
 1867~1902年。明治時代の俳人、歌人。
子規は号。明治22年に肺病で吐血し「鳴いて血を吐くホトトギス」という句を作って以来、子規(ホトトギス)と号した。
 俳句、短歌、漢詩、随筆などの分野で数々の名作を残している。

 主な著書に、俳論「俳諧大要」、歌集「竹の里歌」、随筆「墨汁一滴」日記「仰臥漫録」、漢詩「漢詩稿」などがある。
 明治35年病魔に勝てず、36歳の若さで没した。

 以前、編集発行元:吟遊詩人(井上洸霊)さんにお便りを出したことがあるのですが、とても素晴らしい御返事でした。


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2007年6月21日(木)00:33 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

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