Cat Schroedinger の 部屋
 
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地震地域係数Z

 建物を新築する場合、建築基準法が定める「新耐震基準」に従って耐震設計を行います。その場合地震によって作用する「地震力」は「標準地震力」に「地震地域係数Z」を掛けて算出します。

 「地震力」=「標準地震力」×「地震地域係数Z」となります。

 「標準地震力」は震度6強~震度7弱」の力です。

 地域係数Zが「0.8」であれば、作用する地震力は、「弱い震度6強の地震力」
 地域係数Zが「1.0」であれば、作用する地震力は、「震度6強~弱い震度7の地震力」
 地域係数Zが「1.2」であれば、作用する地震力は、「一般的な震度7の地震力」

 熊本県は地域係数Zが0.9または0.8でした。ですから新築の建物でも「弱い震度6強の地震力」までしか耐えられません。もちろん「震度6強~弱い震度7の地震力」では倒れる設計でした。

 静岡県は、建築基準法の規定では不十分として、「静岡県内に建設される建物に関しては、地震地域係数Zを1.2としています。ですから静岡県内の新築の建物は「一般的な震度7の地震力」では倒れません。

 10年毎に見直されていますが、九州地方は0.8から0.9になっただけです。古い家の耐震化が遅れているのは仕方ない面もありますが、新築が0.9では「震度6強~弱い震度7の地震力」で倒れるのは当たり前です。

 九州地方は地震が来ていなかったから油断していたのです。日本中どこでも地震は来る可能性があるのに「地震地域係数Z」が有ること自体おかしいと思っています。



2016年4月20日(水)23:59 | トラックバック(0) | コメント(0) | 今日の出来事 | 管理


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