落語会その2 「締め込み」 |
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| 「締め込み」
ヤキモチ焼きの男が家に帰ると奥さんの姿が見当たりません。 家中探してみると、台所に風呂敷包みが置いてあります。中を開けると、男の着物と奥さんの着物なんかが入っていて、これはひょっとして、間男かなにかができて、今から駆け落ちでもしようとしていたんだろうか、きっとそうに違いないと、思いこんでしまいます。
そこへ奥さんが帰ってきて、どこに行っていたのか、いや、そんなことより、これからどこに行くつもりなのか、一体誰と出て行こうとしていたのかと奥さんを問い詰めるのですが、奥さんは知らぬ存ぜぬの一点張り。
喧嘩は次第に大喧嘩となり、逃げ損なった泥棒が見かねて仲裁に入ります。 夫婦別れになる所を仲裁してくれて、夫婦は感謝し、酒を振る舞います。酔いつぶれた泥棒は寝込んでしまい、一晩泊めることにします。
「ドロボウが家の中にいるんだから、外からつっかえぼうをしておいで!」
感想: 熱演でしたが、夫婦喧嘩の描写が現代的で、江戸っ子の威勢の良さや、粋の良さが無い感じがしました。おっちょこちょいで、気が短くて、心で泣いても、弱みを見せない気っぷの良さを出さないといけません。 江戸の女性ももっと気っぷが良くて、負けん気でないと可哀相な女性になってしまう演出でした。噺家によっては、お前の顔なんか見たくない、出てけ」、「こっちこそ、出てくわ」と言った喧嘩です。
やや演出過剰な雰囲気でした。個人的には、今日の噺の夫婦喧嘩は江戸風が感じられませんでした。しかしこれからの時代、このような演出の方が受けるかもしれません。
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2012年5月16日(水)00:00 | トラックバック(0) | コメント(0) | 落語 | 管理
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