Cat Schroedinger の 部屋
 
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偽善エネルギー

偽善エネルギー (幻冬舎新書)
武田 邦彦 (著)

内容(「BOOK」データベースより)
 日本人がどんなに節約しても、世界各国の大量消費は止まらず、石油は枯渇する。石油頼みのあらゆる分野―工業、農業、漁業、医薬品は大打撃を受けること必至。

 だが今、将来に備えてやるべきは省エネではない。代替資源を探し、技術革新をすることだ。
 では何が次世代エネルギーになるのか?太陽電池や風力か?安全性が疑問視される原子力か?政治と利権、各国のエゴで操作された嘘の情報を看破し、資源なき日本の行く末を模索する。

感想
 エコエコと言われていますが、やっている矛盾を見事に看破しています。ちょっと強引なところもありますが、大変面白く読めました。エコと言われる製品の矛盾などが、詳しく書かれていています。

 スーパーのレジ袋をどうのこうのと言うけれど、一度ヨーロッパ旅行すると、レジ袋300年分の石油の量に匹敵するそうです。してみると、エコエコと言っている芸能人が、正月休みはハワイで・・・ちゃんちゃらおかしいことです。

 太陽光発電も、発電自体は有効ですが、現在では発電パネルを作るのに膨大な石油を使っているのです。今のままでは、太陽光発電のエネルギーだけで、次の発電パネルを作れない可能性が高く、結局石油を多く使う事になっている可能性があります。

 著者の結論は、日本人がどんなに節約しても、世界各国の大量消費は止まらず、石油は枯渇する。省エネでは解決しないので、やるべき事は省エネではなく、代替えエネルギーを探すことなのだと、主張しています。

 地球温暖化にも、大変な疑問を呈しています。NHK報道に依れば、南極は温暖化していると言っていますが、政府間パネル(IPPC)や、NASAの報告では南極の気温は変わっていないと報告しています。
 そのほか南極が温暖化すると、NHKは氷が減ると報道していますが、逆に増えると言うのが一般的な見解です。北極の氷の現象も、NHKは歴史的にも、記録的にも減っていると報道していますが、国際的な基準では、変動範囲内と見られています。どうもマスコミの報道は、必ずしも信用できない感じです。

 著者は更に温暖化してもそれほど困らないのではと、疑問を投げかけています。

 確かに省エネ製品を買うように奨励していますが、省エネ製品を作るには大変な量の石油が使われています。冷静に考えれば、少々電気を消費しても新しい電化製品に変えるよりは、省エネになっていることは容易に判ります。果たして本当に政府は省エネを本気で考えているのか少し疑問に思います。

 節約は良いことなのですが、あまりマスコミの宣伝に踊らされて、異常に神経質になったり、結果として省エネと逆効果の行動をしていることに気がつかない滑稽さがよく解りました。



2010年1月21日(木)23:17 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

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