Cat Schroedinger の 部屋
 
                        雑談の部屋です。
 



落語会その2

「抜け雀」

 大好きな話の一つです。お人好しの主人、ちょっと横着な絵師、その絵を直す品の良い老人。三者を明確に演じる必要があります。

 今日はとても良い出来でした。

 人の良い主人が客引きで、旅籠にいれます。見た目にも一文無し風なので、店の者としてもハラハラしていたのですが、案の定、5日たち、6日たちしても、男はいっこうに支払う気配がありません。たまりかねた店の主人が、そろそろ一度精算を……と声をかけると、男はケロッとした顔をして、「ない」と言います。

 「ない」と言われて、「はいそうですか」と答えていたのでは、店はやっていけません。主人が「そこをなんとか」と食い下がると、男は、筆を所望します。

 不審に思いつつ、主人が筆を渡すと、男はふすまに見事な雀を描きます。それはまるで生きているかのようで、今にもふすまから抜け出してきそうなほど、生き生きとしています。

 店の主人も心得たもの。男の描いた雀の見事さに感服し、なにも言わずに男を送り出しました。

 しばらくして、男の描いた雀がふすまから抜け出し、チーチーとさえずるという噂が広まり、その雀見たさで訪れる客も現れ、旅籠はたいそう繁盛します。

 このあとアッと言う展開になります。あまりにもよい落ちなので、この後は書かないでおきます。



2009年5月20日(水)23:51 | トラックバック(0) | コメント(0) | 落語 | 管理

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