「九蓮宝燈」 |
|
| 2009年5月26日MOND21第3回モンド名人戦のオーラスで「九蓮宝燈」が出ました。小島武夫プロがあがったのですが、殆ど無駄なくツモリ上がりでした。
見ていてあれっと思っている内に、解説者が騒ぐとすぐにつもってしまいました。けれど上がってからもやっぱり興奮しました。あっけなかったので、再放送を2回も見ました。
同卓したプロの金子正輝、飯田正人、森山茂和、も興奮していました。解説者のプロも大興奮でした。みんなが「劇画みたい・・・」「こんな事があるんだ。」「萬子の清一色だなと思ったとたん、なんでみんなが騒いでいるのか・・・」「特別な星の下に・・・」などと言っていました。 最後には「もう決勝で負けても、小島先生の優勝!・・・」とまで言っていました。
小島武夫プロは途中で3索子を切って2筒子3筒子の1 4筒子の聴牌(てんぱい)に構えるのが普通なのに、迷わず3筒子を切りました。これに食いが入り積もが変わり、その後も無駄なく萬子が入り、聴牌したとたん9萬子をつもりました。 回り道をしないで、一直線に萬子の清一色を目指した打ち方は、TVだと守りや、効率を目指すプロが多い中で、見せる麻雀を標榜する小島プロの神髄でした。 感想戦で、「誰が9萬子を出すのかなと思っていたら、つもちゃった。」と結構落ち着いていて話していました。彼の長い経験の中でも、公式戦では2回目だそうです。
「九蓮宝燈」は役萬の中でも最も難しい役とされ、不吉とさえ言われています。現在のルールでは鳴きは認められていません。萬子に限られてはいませんが、一番美しいのが萬子の「九蓮宝燈」なのです。
阿佐田哲也の『麻雀放浪記』の中で九蓮宝燈をツモって息絶えるというシーンがありました。「高品格」扮する出目徳が「九蓮宝燈」の手に、ヤク(当時は合法であったヒロポン、成分はアンフェタミンで現在の覚醒剤)で弱っていた心臓が耐えられず死んじゃうのでした。
プロ達は「先生(小島武夫プロをプロ達は尊敬してそう呼んでいます。)大丈夫ですか?」とか、「先生長生きしてください!」とか、言っていました。本人も「歳だし来月は生きていないかも・・・」などと冗談を言っていました。
最近はあまり盛んでなくなった麻雀ですが、世界一面白いゲームと思っています。
昔ルールが定かでなかった頃、鳴いて上がった形が「九蓮宝燈」になったため、揉めたことがありました。(笑) あの面子も、今となっては懐かしい思い出です。
| |
|
2009年5月30日(土)23:23 | トラックバック(0) | コメント(0) | 映画 ドラマ TV | 管理
|