味噌蔵 |
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| とてもケチな主人がおりまして、こういう店で働く奉公人というのは、苦労が絶えません。そんなある日、主人が用事で遠方に出かけることになりました。出かける前に、蔵に穴が開いているので、火がはいるといけないから、味噌を塗っておくように言いつけて、出かけます。 出先で一泊してくるから、と主人が言うと、小僧さん達は、もう大喜び。普段絶対に食べられない寿司を頼んだり、刺身を頼んだり、それから豆腐の田楽焼きというのも、なかなか美味なものです。田楽は冷めてしまっては美味しくないので、一度に届けないで焼けた分から届けて欲しいと注文を出しました。 と言うわけで、食べるわ、飲むわ、歌うわの大騒ぎ。 ところが。
出先の用が早く済んでしまった主人が、夜遅く帰って来たものだから、さぁ大変。店のものは大慌てでバタバタと料理やら徳利やらを片付けます。 それでも見つかってしまい、大変なお叱りを受けます。
その時「焼けました。」と、豆腐屋が表の戸を叩きます。 火事を心配していた主人は、 「どこから?」と尋ねると、 「豆腐屋です。」 ああやっぱり夜まで火を使っている豆腐屋が火元だ・・・ 戸を開けると、田楽の味噌の焼けた匂いがぷんとします。 「いけない、蔵に火が入った。」
感想 とんま師匠の噺でしたが、名演でした。軽妙な話しぶりは、この噺にぴったりでした。
番頭の話しぶりや、仕草がとても板に付いていました。
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2009年2月18日(水)20:19 | トラックバック(0) | コメント(0) | 落語 | 管理
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