Cat Schroedinger の 部屋
 
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「奇子」

奇子(あやこ)手塚治虫 著

 を読みました。手塚治虫の漫画の作品は、殆ど見ているつもりでしたが、これは初めてでした。
 手塚治虫の漫画作品。1972年から1973年まで小学館ビッグコミックに連載されたそうです。

 昭和24年、戦争から復員した天外仁朗はGHQの工作員になっていた。ある時、命令で共産主義者の男の殺人(通称 淀山事件)に関与する。その男は、自分の妹の天外志子の恋人であった。

 さらに事件関与後、血のついたシャツを仁朗が洗っているとき、知恵遅れの少女お涼と、自分の父親と兄の嫁との間にできた少女 奇子がそれを見てしまう。仁朗はお涼を口封じのため殺し逃亡する。奇子は一族の体面のために急性肺炎で死亡したことにされ、天外家の土蔵の地下室に幽閉されたまま育てられるが…
               (Wikipedia)より

感想
 いつもの作品とは違って、重い内容でした。画風も全く別人の様な感じがしました。

 作者の作品の多様さに改めて驚かされました。タブーとされている問題を取り上げ淡々と描いています。
 
 ただ後半は良くある映画のようで、ありきたりの筋立てになってしまいます。主人公の天外仁朗の環境は戦後様変わりしますが、成長が見られません。なんだか終わりを急いだような感じさえ受けました。

 やはり手塚治虫は、悪人を冷静に描くのは得意じゃないと思いました。



2008年7月1日(火)23:23 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

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