神無月 |
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| 十月になりました。神無月です。 神無月といえば想い出すのが、古今亭志ん生の「風呂敷」という落語のまくらです。
人間は縁という物で結ばれているので、縁がなければその人に会えない。この縁は神様が結んでいるのだそうです。
「毎月十月になると神様が出雲に集まって縁を結びます。ですから神様が居ないから神無月と言います。」とこの辺りまでは普通に話すのですが、
「どうもご苦労さま。弁天様はいつもお綺麗ですね~」
「大黒様もいつもにこにこしてて良いね~!」
「不動さん、景気は如何ですか?」「儲からないよ、不動損というくらいだから。」などと、神様同士の会話になります。
そのうち神様達が縁結びを始めます。男女の縁を結んでいくのですが、荒神様が御神酒に酔っぱらっちゃって、大黒様と喧嘩になります。
「大黒は帽子を取らないから失礼だ・・・」などと大黒様に喧嘩をふっかけます。
大黒様も小槌を振りまわして応戦し、大喧嘩になります。
せっかく結んだ縁がメチャメチャになってしまいます。仕方なく結び直します。
すると半端が出きちゃって、男二人に女が一人、
「しょうがない、三つ一緒に結んじゃえ!」
こう言うのが三角関係になります。
文章で書くとつまらないのですが、神様同士の会話が実にリアルで、軽妙です。
このまくらは大好きです。志ん生のまくらは名作が多いのですが、中でもこれは傑作だと思っています。
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2007年10月1日(月)23:53 | トラックバック(0) | コメント(0) | 落語 | 管理
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