父帰る |
|
| 「父、帰る」 ロシア映画 監督: アンドレイ・ズビャギンツェフ 出演: コンスタンチン・ラヴロネンコ, ウラジーミル・ガーリン
あらすじ 僕らが物心もつかないうちに出て行ったきりで、写真でしか見覚えのない父さん。 ある静かな夏の日に、その父さんが突然、帰ってきた。 初めての再会に、僕も兄さんも頭の中がひどく混乱している。 父さんは、今まで何をしていたのだろうか? 一体どこからやってきたのか? 言葉が少ない父さんが顎にたくわえた無精髭だけが、 12年という空白の時間を静かに語っている。 食事をしながら父さんは、明日からしばらくの間、僕たち兄弟と旅に出ると言い出した。 あまりに突然の出来事でうまく呑み込めない。 大きな期待と不安を抱えたまま、その日は兄さんと興奮して眠れない夜を過ごした。
旅をしながら、父さんは僕たちに男としての強さを たたき込もうとしているようだ。 時にはあまりにも粗暴な教え方に歯向かったりもしたけれど、 その度に、力まかせに地面に叩きつけられるだけだった。 父さんがいないことを恨んだ時もあった。 でも、今となっては戻りたい気もする。
父さんを慕っている兄さんとは反対に、僕は素直に接することが出来ないままに旅は続いていく 目的地の縞に附く頃には、愛情のかけらも感じさせない横暴な振る舞いが、 どうしても我慢が出来なくなった僕は、 ついにむき出しの感情を彼にぶつけてしまう・・・
感想 2003年ヴェネチア国際映画祭で絶賛された作品です。
親と子の接し方、教育問題、確かに難しいことをうまく描いていますが、今ひとつ方向性が無いというか、悲劇的な結末に、あまりクリエイティブで無い所に、むなしさを感じさせます。
観ている側には嫌と言うほど親の愛情が伝わるのですが、子供はここぞとばっかりに見事に反発します。描き方が両方とも極端で、観ている方もはらはらします。
父親はにこりともしません。厳しいだけで、優しさどころか、愛嬌すらありません。それにしらけムード一杯の旅行。でもって案の定悲劇。
これではね~~同じ悲劇でも、もう少し歩み寄るそぶりを見せて、少し希望を見せての悲劇という方が効果的でもあります。
やや単純な運びで、後味の悪い作品になったような気がしました。 個人的には 「24時間4万回の奇跡」のような物の方が好きです。
| |
|
2006年9月13日(水)23:57 | トラックバック(0) | コメント(0) | 映画 ドラマ TV | 管理
|