Cat Schroedinger の 部屋
 
                        雑談の部屋です。
 



「縞のデザイン」 わたしの縞帖

 落語を聞いていても、銘仙の羽織に・・・盲縞の・・・と聞いても、解らないことが一杯です。

志ん生の「らくだ」の中に、らくだの兄貴分という人が現れますが、「松坂木綿の袷に、そろばん玉の三尺を前の方へトンボで結んで・・・豆絞りの手ぬぐいを巻き付けて・・・」

 「お初徳兵衛」でも「その頃の船頭の形(なり)といえば、結城木綿の・・・一重に、白木の三尺をトンボに結んで・・・」

 情けないのですが、ぱっと聞いてもなかなか様子が浮かびません。

特に柄や、色の表現は、現代では使われることも少なく、なかなか理解できません。

 盲縞という言葉も、最近では差別用語とか言われ使われることも無くなりました。濃い青色の糸を縦横に細かく使い、無地のように見える縞を言います。

 日本人は色については、とても細やかで、赤色一つ取り上げても、分類は世界一の多さだそうです。以前「色の本」を見たことがありますが、この縞についても日本的な感覚を知るのに、良い本でした。

 「縞のデザイン」 わたしの縞帖
               ピエ・ブックス

 「縞帖」という物がありました。 かつて日本の各家庭では、農村部を中心に機織りが行われていました。

 その際、過去に織られた縞柄の端切れを和紙に貼り付け、各家庭で保存したのが縞帖です。いわゆるスクラップブックです。カーテンなどを選ぶときの、見本帳みたいな物です。

 この本では、京都で入手した戦前の縞帖を中心に、大正・昭和の古い着物などから約350種類以上の多彩な縞のデザインを紹介されています。

 現代の感覚から観ると、古い感性の物もありますが、なかなかの物もたくさんありました。世界中織物の柄は、実に様々で個性的ですが、この縞こそ日本的な物の一つといえます。

 観ていて楽しい本でした。

 



2006年5月9日(火)00:23 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

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