Cat Schroedinger の 部屋
 
                        雑談の部屋です。
 



十五夜

     今日の月が綺麗でした。まもなく中秋の名月今年は9月18日です。中秋とは秋の真ん中と言う意味で、旧暦ですと8月の15日でした。月を愛でるのは、中国からの風習ですが、平安時代には貴族の間では、月を観賞することがとても盛んでした。
     月の呼び方にも、とても優雅なものがあって、こんな言葉が大好きです。

新月、三日月、十三夜、十五夜 望月(もちつき)、十六夜(いざよい)となります。
十七夜は 立待ち月(立っている時間に出る月)
十八夜は 居待ち月(座る時間に出る月)
十九夜は 寝待ち月(寝る時間に出る月)
二十夜は 宵闇月と呼びました。

      
      平安時代は、観月を目的としていろいろな建物が建てられました。
寝殿造りは池を前にし、月の出の東側を正面にして西釣殿(にしつりどの)が発達していました。天皇の住む清涼殿は、建物そのものが東向きで、月を観るように作られていました。
      桂離宮は約400年位前に建てられた貴族の別荘です。この頃でも貴族の趣味はなんと言っても月を観賞することでした。桂離宮はその造りを詳細に検討すると、月を観賞するために建てられています。書院造りは中秋の名月を観賞するように、東南29度と言う方向に向いて建てられています。桂離宮の中の「月波楼」はその名の通り、池に映る月を観賞するための建物です。(宮元健次著 「桂離宮隠された三つの謎」より)



2005年9月13日(火)23:26 | トラックバック(0) | コメント(2) | 今日の出来事 | 管理

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コメント

 1: サンライズ

久しぶりにコメントさせていただきます。月の話、なかなかおもしろいですね。勉強になりました。
私がある国を旅行した時のことです。そこにはある名所があって、多くの観光客がサンセットをみに行きます。しかし、日本人の多くはサンライズをみに行きたがる。とガイドさんが言っていました。月の話を読んでいてそんなことをふと思い出しました。お国柄、皆さんいろいろだなーと思いまして。日本人は風流ですね。あ、でもエジプトなどは太陽の方向にあわせてピラミッドとか建てたんでしたっけ?アレは宗教ですけど。


 by ジェ-ド | 2005年9月14日(水)03:13

 2: Re.ジェード

コメントありがとうございました。

 エジプトのピラミッドは四角錐ですのでどちらを向いていると言うわけではありませんが、各面は極めて正確に東西南北を向いています。その精度はピラミッドの各面が正確な方位(北面は北というように)を向いている。その誤差は数字にして、平均3アーク秒(1度の5%程度)です。

異常な精度です。当時の天文学の発達がうかがえます。


おそらく毎年ナイル川の洪水に見舞われるため、農耕の作業に、正確な天体観測の技術が必要だったのだろうと思われます。

 古代から、支配者にとって、天体観測による暦の作成はとても重要なことでした。特に農耕民族では、種まきの時期から、刈り取りの時期まで、天候が左右するため、もっとも大事なことでした。日本でも暦を作る仕事は天皇だけでした。織田信長は、その暦を自分流にしようとして、本能寺の変につながったとさえ言われています。


 by CatSchroedinger | Mail | HP | 2005年9月14日(水)23:36


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