びんぼう自慢 2 |
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先日落語会の後で噺家と雑談中、ふと志ん生についてたずねた所、アレはものすごく練習してあるんだと言われた。この本を読んで、芸に対しては一生懸命だったと思える箇所が沢山出てきた。やはり天才とか名人とかは、まずその仕事が好きなこと、あとは少しの才能と、沢山の努力だと改めて思った。
志ん生の名言
三道楽 「オレも、随分と馬鹿なことォして来たもんだよ。三道楽は免許皆伝だし、貧乏神とは礼状の束が来るほどのつきあいもしたし、・・・オレだって、少しはマシなとこだってあるんだよ。いくら道楽三昧したり、底抜けの貧乏したって、落語てえものをいっときも忘れたことァない。ひとつことを一生懸命つとめていりゃァ、人間いつかは花咲くもんだ。今の若い人にも。そういうことを話ィしてやりたいな、ウン、オーイ、酒ないよォ、もう一本持って来いッ」
修行 寄席へ行くときや帰るときなんぞ、うっかり電車にのろうもんなら、往復で7銭もとられる、もったいないから、どんな遠い所へも歩いて行くんです。・・・歩くったって、ただボンヤリ歩くんじゃァなしに、落語をひとりで稽古しながら歩くんです。・・・あたしは、人間はズボラだが、落語(はなし)てえものが好きだから、入って三年間ぐらいは、自分でそういっちゃァなんだが、随分、稽古には精出しました。
酒ひとすじに 戦争がもっときびしくなるにつれて、その酒がないってことが、あたしにとっちゃァ爆弾が降ってくるよりこわかった。
死ぬのを覚悟で満州へ 「向こうには、まだ酒がウンとあるてえから、冥土の土産にたらふく飲んでくるよ。・・・」 このとき一緒に行ったのが、三遊亭円生だった。円生は「お国のためですと・・」
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2005年6月27日(月)23:15 | トラックバック(0) | コメント(0) | 落語 | 管理
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