Cat Schroedinger の 部屋
 
                        雑談の部屋です。
 



2018年4月24日を表示

桂離宮

 先日友人が、桂離宮と修学院離宮に行ってきました。以前よりネットで申し込めるようになって、簡単に見学できるようになりました。

 なんと入場料は無料だそうです。見学の列の先頭に解説の方が付き、後ろには管理の方が付くそうです。

 「月の桂離宮」のビデオをお借りしました。内容は以前NHKで放映されて物と一部かぶります。

 「松琴亭」、「賞花亭」、「園林堂」、「笑意軒」、「月波楼」と4棟の茶屋があります。

 笑意軒は李白「山中問答」から取られています。

  山中問答
        李白
原文:

 問余何意棲碧山    
 
 笑而不答心自閑    
  
 桃花流水杳然去   
  
 別有天地非人間    
 
読み方:
 余に問ふ 何の意ありてか碧山に棲むと
 笑って答へず心自から閑なり
 桃花流水杳然として去る
 別に天地の人間に非ざる有り


 月波楼は白楽天「春題湖上」から取られております。

原文:
 湖上春来似画図      

 乱峰囲繞水平舖       

 松排山面千重翠       

 月点波心一顆珠       

 碧毯線頭抽早稲       

 青羅裙帯展新蒲       

 未能抛得杭州去       

 一半勾留是此湖       

読み方:
 湖上 春来たれば がとに にたり
 らんぽう いじょうして 水たいらかに しく
 松は さんめんに はいす せんちょうのみどり
 月は はしんに点ず いっかのたま
 へきたんのせんとうは そうとうをひき
 せいらのくんたいは しんぽを のぶ
 未だ 杭州を なげうち えて さる あたわず
 いっぱん こうりゅうするは これ この湖

訳:
 西湖に春が来れば それは まるで絵のように美しい
 不揃いにそびえたつ峰々に囲まれて 湖面は 波もなく 平らである。
 山の側面には 松が列になって生え、幾重にも緑を重ね
 月がさざなみの中心に 一粒の真珠のように映っている。
 緑の絨毯の毛先に見えるのは 早稲の発芽した穂先
 青いうすぎぬの 裳裾と帯に見えるのは 蒲の新芽の広がりである。
 まだ この杭州の地を投げ捨てて 去ることができないのは
とどめている半分(の理由)は (あまりにも美しい)この湖にあるのだ。

 



2018年4月24日(火)22:19 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理


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