Cat Schroedinger の 部屋
 
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2014年8月7日を表示

増税は失敗

 昨年8月末に、「有識者」たちによる消費税増税の是非を問う政府の「集中点検会合」が開かれました。企業経営者や消費者団体代表なども意見を陳述したが、最も安倍晋三首相による最終判断に影響したのは、経済学者、エコノミストによる見解でした。

 浜田宏一・エール大学名誉教授(白川前日銀総裁に僕の教え方が悪かったと言った方です)、本田悦郎・静岡県立大学教授、宍戸駿太郎・筑波大学名誉教授、片岡剛士・三菱UFJリサーチ&コンサルティング主任研究員が、景気への悪影響やデフレ圧力の高まりを懸念して増税に慎重、または反対論を唱えました。

 伊藤隆敏・東京大学教授は消費増税に伴う景気の落ち込みは「軽微」とし、「増税とデフレ脱却は両立する」と主張。
 武田洋子・三菱総合研究所チーフエコノミストは、消費増税に伴う景気後退リスクと、見送りによって財政の信認を損なうリスクを天秤にかければ、後者が重いとの意見でした。
 吉川洋・東京大学教授も、政府は少しでも先送りしていると思われることをすべきでないと言う意見でした。

 高橋洋一・嘉悦大学教授は早くから、増税推進派の人達を御用学者の「ポチ」とか官僚の手先とか、ぼろくそに言っていました。乱暴な言い方ですが、予想通りの結果になりました。さらに10%にするのでしょうか?もし決行すれば、と言うか敢えて止めなければ、自動的になります。

 高橋洋一教授が推奨していた、アベノミクスはマネーサプライの面でのみ成功しました。
しかしその他の面では全く何も出来なかったと言えます。

 結果は明かで、消費支出は増税後激減しています。財政再建は重要ですが、政府の無駄な支出を減らさない限り再建は不可能です。さらに国民背番号制を導入し、効率の良い財政改正が必要です。無駄の多い規制緩和も何一つ進みません。TPPも副作用があってもどんどん進めるくらいの勇気がないと、改革には成りません。既得権を守っているだけで、アベノミクスとはちゃんちゃらおかしい話です。

 ポチと呼ぶのは乱暴で、消費税の増税は必要でしょう。しかし消費税はそれらの改革後導入すべきでした。円安で景気が僅かに上向きかけたときの増税では、消費税以外の所得税や法人税が減り同じ事になります。さらに消費税で得た財源をまた公共投資に使っているようでは、本末転倒、お題目の財政再建には何ら寄与しません。

 完全な税制という物は存在しません。どの国も問題はあります。かって国民の殆どが中流意識を持てた富める国、日本へは戻ることは出来ないでしょう。今大事なことは効率の良い国家です。お金持ちだった頃のような国の政策では財政が持ちません。



2014年8月7日(木)23:55 | トラックバック(0) | コメント(0) | 今日の出来事 | 管理


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