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十三人の刺客

十三人の刺客

監督: 三池崇史
出演: 役所広司, 山田孝之, 伊勢谷友介, 伊原剛志, 松方弘樹

あらすじ:
 将軍の腹違いの弟という立場に甘んじ、悪行の限りを尽くす明石藩主・松平斉韶(なりつぐ)。幕府の老中は、この暴君が国の要職に就く前にひそかに闇に葬るよう、御目付役・島田新左衛門に密命を下す。斉韶の凶行の数々を知った新左衛門は、命がけで大義を果たすことを決意。信頼が置けて腕の立つ刺客を集め、斉韶が参勤交代で江戸から明石へ帰国する道中を狙うことに。わずかな手勢で300人を超える軍勢を迎え討つため、新左衛門たちは落合宿を買収。大掛かりな罠を仕掛け、斉韶ら明石藩の一行を待ち受けるが…!?

感想:
 単なる娯楽映画です。藩主の非道を表現するにももう少し工夫が必要です。映像的に残酷なだけで、彼のそうなった信条などは一切描かれません。単なる精神異常者の様な描き方です。
 暗殺する方も全く無計画です。暗殺するという情報は筒抜け、人数もたったの13人、鎖帷子も、鎧も何も無しで戦いに臨むのは無謀です。暗殺なのに堂々と名乗りを上げるのもおかしい話です。暗殺の基本は油断させ説いて一気に目指す相手だけをが基本です。

 これに比べると、同じ暗殺でも桜田門外の変は実話ですから、説得力があります。真剣での戦いはでは、どんなに強い剣豪でも一度に4人を相手にすれば死を覚悟するのが普通でした。たった13人で200人とか、300人とか、不意打ちならともかく、堂々と名乗ってでは設定に無理があります。

 丁度先日訪れた赤穂は仇討ちが有名ですが、討ち入りの戦いは鎖帷子を着込み、吉良方一人に必ず3人で相手するよう作戦が立てられていました。もちろん実際には陣太鼓は敲いていません、火事だ~~といってあわてて出てきた者を弓矢で射たり、槍で仕留めています。だからワンサイドゲームだったのです。

 討ち入り後、吉良の要人たちの証言によれば、切りこんでも、兜をかぶっていたり、鎖帷子を着込んでいて歯が立たなかったと証言しています。

 この映画は企画に緻密さが全くない単なるアクション映画で、チャンバラが好きという方にはお勧めですが、個人的には嫌いな映画です。



2011年5月19日(木)13:49 | トラックバック(0) | コメント(0) | 映画  ドラマ TV | 管理


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