Cat Schroedinger の 部屋
 
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東京電力福島第1原発3号機の問題

 東京電力福島第1原発3号機では、昨年9月からプルトニウムを含むMOX(ウラン・プルトニウム混合酸化物)燃料を燃やすプルサーマル運転が行われていました。運転開始から30年もたった老朽化した原子炉で使用し始めたので、心配した人も居ました。

 一般的な商用原子炉である軽水炉から得られたプルトニウムは少なくとも20%の Pu を含んでいます。ウランは原子炉の中でプルトニウム239Puになって燃えるので、新たに燃料を入れてから3年経った燃料のプルトニウムによる発電の割合は約60%にもなるそうです。

 3号機にどれくらいプルトニウムが入っているか判りませんが、プルサーマルの場合は4~9%のプルトニウムの入ったMOX(ウラン・プルトニウム239 Puと241 Pu混合酸化物)が使われています。他の原子炉よりかなり沢山入っているでしょう。メルトダウンを起こせば、どちらにしてもプルトニウムが出るから、とりわけ3号機だけが危ないというわけではありませんが、気分の悪い話です。

 どれも半減期が長く、238Pu は87年、239 Puは2万年、240Puは6500年、241 Puは14年です。

 プルトニウムは他の放射性物質よりも圧倒的に毒性が強く、鉛に似た性質を持っています。腸管からは吸収されにくいのですが、気道から吸い込むと、肺に沈着します。さらに胸のリンパ節に取り込まれるか、あるいは血管を経由して骨と肝臓に沈着します。
 半減期はとても長いのですが、体からは20年から50年くらいで排出されます。とても排泄されにくいのでメチャメチャに毒性が強く、アルファ線を出すため非常に肺ガンになりやすいと言われています。

 たばこの害とは比べものになりません。禁煙とか分煙とか言っていた人たちを、あざ笑うかのような大事件なのです。



2011年3月16日(水)23:26 | トラックバック(0) | コメント(0) | 今日の出来事 | 管理


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