坂の上の雲 |
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| 今年も「坂の上の雲」が始まりました。 史実と、作者の司馬遼太郎の記述とは若干の違いがあるとされています。特に乃木希典の評価が大きく分かれます。
旅順要塞総攻撃で大変な犠牲者が出たことは、乃木希典だけの所為ではありませんでした。大本営も、満州軍総参謀長・児玉源太郎も旅順の要塞の堅固さを知らなかったのです。乃木希典は命令通りに攻撃をしただけとも言えます。
実際の戦争は小説よりもっと複雑で、命令指揮系統にも乱れがあったようです。
実際満州軍総司令官の大山巌や総参謀長児玉源太郎、現地軍である第3軍司令官乃木希典らは
1.既に大孤山からの観測砲撃や黄海海戦で旅順艦隊は壊滅しており、観測点など必要としない。
2.艦隊を殲滅しても要塞守備隊は降伏せず、降伏しない限り第3軍は北上することはできない。そのためには、要塞正面への攻撃による消耗戦しかない。 と判断し、海軍や大本営の203高地攻撃要請を却下し続けていました。 処が海軍からの要請が強く、大本営の命令に押し切られて、無理な攻撃になったのです。
あれほど苦労して陥落させた203高地も、第一次総攻撃前に行われた黄海海戦で、陸軍の予想通り、旅順艦隊は既に戦闘不能な程の大損害を被っており、旅順港の施設では修復は不可能だったので、それほど役には立ちませんでした。
結果論ですが、あのまま持久戦にしていれば、補給路はないロシア軍は自然に降伏した可能性もあったのです。
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2011年12月4日(日)23:34 | トラックバック(0) | コメント(0) | 映画 ドラマ TV | 管理
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