Cat Schroedinger の 部屋
 
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デクシア破綻

 銀行支援を急ぐのは、欧州の多くの銀行がデクシアと同じく財政不安国の国債を保有するためだ。ギリシャ、アイルランド、ポルトガルに加えスペイン、イタリアにも危機懸念は広がっており、これらの国債を大量に抱えた銀行の資金調達が難しくなり、デクシアと同じ構図で経営破綻が相次ぐという金融危機に発展しかねない、大変な事態です。

 ギリシャを例に取れば、クローネをそのまま使用していれば、財政が悪化すれば自然にクローネが下がり輸出が有利になります。所がユーロを使っているため自国の通貨による調整が出来ません。財政を改善させるには税率を上げ、政府支出を削減する以外に方法がありません。
 逆にドイツは競争力が強いのでマルクを使っていればマルク高になり輸出は不利になるはずですが、ユーロを使っているので、同じ理由で輸出はとても有利です。

 結局、経済力が違う国を同一通貨で統合した欠点が、行き詰まった結果です。ユーロ圏内では人の行き来も自由ですが、やはり言葉の問題や、自国の人を優先的に雇うなど全く自由ではありません。経済力のある国では人のやりたがらない、低賃金のきつい仕事は経済力のない国の出稼ぎ労働者がやっています。若者の仕事は低賃金となり、無職の人が増えています。先進国もせっかく稼いだお金を若者の失業手当に使っている有様です。

 経済格差が有る限り、どのようにしても理想的な統合は無理なように思われます。北ヨーロッパの人たちは、南ヨーロッパの人は勤勉でないと思っています。イタリア、ギリシャなどは実体経済はそれほど悪くないけれど、税金を真面目に払わないことでも有名です。

 これからは国債発行高を国の財政力に合わせて発行するように規制すべきです。というか発行しても買わなければ良かったのです。危ない国の国債を買い込んだのは、銀行の責任です。リーマンショックなど毎回どこかの銀行や証券会社が危なくなると、世界中の銀行が危なくなります。いい加減に学習し、必要もないお金を増刷することを止めなければ、結構何処かが同じ事を繰り返します。

 サブプライムローンにしても、金融工学を使った詐欺です。今回のユーロショックも、ギリシャの粉飾決済の結果です。まさか国が粉飾決済をするとは思わなかったのでしょうが、もともと怪しい国なのです。

 金融工学や、ヘッジファンドの力で莫大な利益をあげて、破綻すれば税金を使って手当てするのでは、真面目に物を作って仕事している業種や、取られ放題の税金を払っている国民は堪りません。



2011年10月11日(火)23:28 | トラックバック(0) | コメント(0) | 今日の出来事 | 管理


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