Cat Schroedinger の 部屋
 
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2010年7月7日を表示

迢迢たる牽牛星

 今日は七夕でした。七夕は中国から伝わったお話しですが、中国では初秋です。

 この漢詩を何時も思い出します。最後の「脈脈として語るを得ず」という句が好きです。



  迢迢牽牛星  迢迢たる牽牛星
  皎皎河漢女  皎皎たる河漢の女
  纖纖擢素手  纖纖として素手を擢(あ)げ
  劄劄弄機杼  劄劄として機杼を弄す
  終日不成章  終日 章を成さず
  泣涕零如雨  泣涕 零ちて雨の如し
  河漢清且淺  河漢 清く且つ淺し
  相去複幾許  相去ること複た幾許ぞ
  盈盈一水間  盈盈たる一水の間
  脈脈不得語  脈脈として語るを得ず

ちょうちょうたる牽牛星 
きょうきょうたる河漢の女(じょ) 
せんせんとして素手をあげ 
さつさつとして機杼(きちょ)を弄(ろう)す 
終日 章を成さず
泣涕(ていきゅう) おつること雨の如し 
河漢 清く且つ浅く 
相去ることまた幾許(ばく)ぞ 
えいえいたる一水のかん 
みゃくみゃくとして語るを得ず


 はるかな牽牛星。白く輝く天の川の織女星。
 細白き手を出してサッサッ(織機の音)と機の杼(ひ)をあやつる。
 一日中織っても、織物ができない。
 雨のように涙が落ちる。
 天の川は清くて、浅い、二人はどんなに離れていることか。
 あふれるような一筋の川がふたりを隔て、見つめ合ったまま語り合うこともできない。



2010年7月7日(水)23:51 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理


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