Cat Schroedinger の 部屋
 
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2009年8月3日を表示

袋井の花火

 不景気のため、袋井の花火大会が中止になりました。日本でも有数な花火大会でしたので、地元では落胆しきりです。

 梅雨が長くて、延期になっていたので、その他の花火大会が目白押しです。

 日本の花火は世界一と言われています。これには歴史があるからです。
 花火は中国が発祥の地です。火薬は当然のことながら、戦争の武器として始まったので、火薬の使用は民間の使用は不可能でした。
 ヨーロッパでは14世紀にイタリアのフィレンツェで登場しています。

 日本では戦国時代、火薬の製法が発達し、鉄砲の保有率は16世紀では世界一でした。
 所が江戸幕府が開かれると、驚くほどの速度で平和ぼけしてしまうのです。どの政府でも、各豪族、民間人から武装解除させるのに躍起になるのですが、幕府自体が武装放棄してしまうのです。
 幕府の役職に「鉄砲方」「大筒方」「鉄砲玉薬奉行」などがありましたが、まったく兵器の改良など行われませんでした。

 剣道も、弓術も精神的なことが重要視され、実戦に役立つような剣法、弓術はドンドン衰退していきました。 馬術も同じで、旗本八万騎とは騎馬部隊でしたが、明治維新の時、乗馬が出来る旗本は殆どいませんでした。乗馬技術は衰退し、馬に乗る武士は全て牽き馬でした。

 しかしそのおかげで、火薬の民間使用が発達したのです。
 江戸は上方と違って、宵越しの金を持たない気っぷの良い職人と、金銭にこだわらない武士が多く、一瞬に消える花火に人気が集まりました。そうして花火に大変な工夫と情熱が注がれ、日本の花火が素晴らしい芸術になっていったのです。
 僅か一週間ほどで散る桜、一瞬で消えてしまう花火に情熱を注ぐ国民性は独特のものです。いかにも日本人的な美意識です。



2009年8月3日(月)23:32 | トラックバック(0) | コメント(0) | 今日の出来事 | 管理


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