赤壁 |
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| 赤壁が映画で有名になりました。内容は映画の通りですが、この戦いを歌った詩の中で、一番有名なのは、蘇東坡の「赤壁の賦」です。
「壬戌の秋、七月既望、蘇子客と舟を泛べて、赤壁の下に遊ぶ。清風徐に来りて、水波興らず。・・・・」は学校などで習った人も多いでしょう。とても長い詩です。冬にも訪れて、歌ったので、「前赤壁の賦」と「後赤壁の賦」があります。
杜牧も「赤壁」を歌っています。こちらは杜牧らしく、戦争の悲惨さなどより、女性のことを心配しているような詩になっています。
「赤壁」 杜牧
折戟沈沙鉄未銷 自将磨洗認前朝 東風不与周郎便 銅雀春深銷二喬
読み 折戟沙(せつげきすな)に沈んで鉄未だ銷(しょう)せず 自(みずから)から磨洗(ません)を将(も)って前朝(ぜんちょう)を認む 東風周郎(とうふうしゅうろう)が与(ため)に便(べん)ぜ不(ず)んば 銅雀春深(どうじゃくはるふか)くして二喬(にきょう)を銷(とざ)さん
意味 折れた矛の断片は砂に埋もれ錆びていない 洗って磨いてみるとまさしく前王朝の遺物 若しあの時東風が吹いて周瑜に味方しなければ 喬家の二人の美女は、曹操の女にされてしまい、銅雀台の宮殿に閉じこめられ、寂しい春を過ごした事だろう。
*周郎は呉の武将周瑜 郎は敬語 *二喬は呉の喬玄の二人の娘。共に絶世の美女で、姉(大喬)は孫策に嫁ぎ、妹(小喬)は周瑜に嫁ぎました。
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2009年5月9日(土)23:27 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理
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