Cat Schroedinger の 部屋
 
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2008年4月22日を表示

酒に対す

 漢詩名詩メルマガから唐の時代に「短い人生を楽しもうよ」と詠った,白居易の名詩「酒に対す・その四」が送られてきました。
 一部かってに訳を付けました。

酒に対す・その四     白 居易

百歳 多時の壮健無し
一春 能く幾日か晴明
相逢うて且つ酔いを推辞する莫れ
唱うを聴け陽関の第四声
           
<漢詩原文>
対酒・其四     白 居易

百歳無多時壮健
一春能幾日晴明
相逢且莫推辞酔
聴唱陽関第四聲

<語句の解説>
晴明・・・・・・よく晴れた、の意。
推辞・・・・・・断る、辞退する、の意。
陽関の第四声・・王維の名詩「送元二使安西」のこと。
        

     渭城の朝雨 軽塵を裛(うるお)し
     客舎 青青 柳色新たなり
     君に勧む 更に尽くせ一杯の酒
     西のかた 陽関を出ずれば 故人無からん

渭城朝雨裛輕塵,
客舎靑靑柳色新。
勸君更盡一杯酒,
西出陽關無故人。

 これはとても有名な歌で、日本でも別れの席などで、詩吟で歌われたりします。長安から安西に転勤になる友人を送るため、近くの渭城迄送るのが通例でした。

 渭城の朝から降る雨は、町の埃を綺麗にし、旅館の柳も青々として新鮮です。さあもう一杯酒を飲みなよ!西方の陽関より先には知り合いも居ないでしょうに・・・

<通釈>
人生100歳まで生きたとしても、元気な時はそんなに多くないものだ。
ひとたびの春でも、快晴の日というのは幾日もないじゃないか。
今日はこうして、晴れた日に、元気に出逢ったのだから、酔うのを断るなよ。
私が陽関の歌を一曲歌うから聞いてくれたまえ。



2008年4月22日(火)02:19 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理


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