Cat Schroedinger の 部屋
 
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2007年5月5日を表示

クイーン

「クィーン」を観ました。

監督:スティーヴン・フリアーズ

脚本:ピーター・モーガン

出演:ヘレン・ミレン  マイケル・シーン  ジェイムズ・クロムウェル

あらすじ
 1997年8月、パリでダイアナが交通事故に遭い、帰らぬ人になった。王家においてダイアナはいつも頭痛の種で、民間人となっていたダイアナの死は本来関係のないことであった。

 女王はコメントを避けるが、ダイアナを称える国民の声は次第に高まっていく。やがてダイアナの死を無視し続ける女王に、国民の非難が寄せられるようになる。若き首相ブレアは、国民と王室が離れていくことに危機を感じ、その和解に力を注いでいく。

 誰も知らないが、できれば知りたいダイアナに対するロイヤルファミリーの本音。ダイアナの突然の悲劇からの一週間、良き君主であろうとしてきた女王は、人生を捧げてきた国民から怒りをぶつけられていることを知り、大きなショックを受ける。そんな女王の苦悩を救い、国民と和解させようとするのが、ブレア首相というのが面白い。

 威厳をたたえる女王だが、本作ではユーモアを失わないチャーミングな女性としての一面も強調している。女王はイギリス国民全員の「愛すべき母」なのだと言わんばかりに。この映画を観た後は、誰もが女王を好きにならずにはいられないだろう。2007年アカデミー賞でヘレン・ミレンが主演女優賞を受賞しました。(クィーン - goo 映画より)


感想
 とにかくヘレン・ミレンの容貌から仕草までそっくりなのに驚きます。歩き方も、後ろ姿は見分けが付かないほどです。

 元々個人的にはなぜあんなにダイアナ妃が、人気があるのか理解出来ませんでした。王室内のことを、暴露するような振る舞いや、行動、発言に知性が感じられませんでした。

 世間が悲しみに暮れると言うのも、一時のパニックだと思っていました。マスコミの騒ぎ方も大げさすぎるように思っていました。その意味では王室の対応はごく普通に感じられました。

 もちろん個人的には悲しみもあるのでしょうが、王室として葬儀を大々的にするとか、今までの伝統を変えてまで、哀悼の意を表する必要は無いのが普通でしょう。一般庶民でも、離婚した義理の娘の葬儀にどう対処するかは、微妙です。

 所が世論はそれを理解できず、女王を非難します。そこが微妙で、本来皇室反対の新任首相のブレア首相(マイケル・シーン)が実に的確で、巧みなアシストをします。
 
 皇室廃止論者ブレア夫人(ヘレン・マックロリー)には、笑えました。もともと人気のない彼女で、更に夫のブレア氏に口を出すと有名でした。


 女王は車が故障して出会った雄々しく、気高い鹿が追い詰められて、惨めな姿になったことにショックを受けます。悲しみながらも、仕留めた人に賛辞の言葉を忘れません。
 またブレア首相から国民の四分の一が、王室反対であるという世論調査を聞き、自分の思いが届いていないと嘆きます。大げさでなくて、なかなか良い場面でした。
 
 人気者とか、有名人はとても大変だと思いました。まして女王ではと・・

 女王の威厳と孤独を見事に演じています。皮肉なことにこれを観て、ダイアナ妃の言動はとても英国王室には向いていない人だったと思わせました。

 映画としても、世論、マスコミに対しても、女王の悲しみや、苦しみを良く描いていると、感心しました。

 なんと言っても、英国王室がこれを許可したことに驚きます。許可したことで、さらにこの映画の真実味が増しました。



2007年5月5日(土)03:12 | トラックバック(0) | コメント(0) | 映画  ドラマ TV | 管理


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