Cat Schroedinger の 部屋
 
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2007年5月22日を表示

落語会

 今日は落語会でした。

 演目は「ちりとてちん」と「井戸の茶碗」でした。

 「ちりとてちん」は上方の落語で、江戸風には「酢豆腐」で知られています。

 どちらも嫌な相手に、腐った豆腐を食べさせると言う話です。豆腐はタンパク質ですから、もし本当なら、命に関わることもある悪戯で、個人的にはあまり好きな話ではありません。

 「酢豆腐」の話の方はキザな若旦那に食べさせる話で、食べさせる方は金の無い、しがない町内の若者なので、まだ余裕があるのですが、「ちりとてちん」の話の方は、食べさせられる人物がとても嫌みな人となっていて、更に食べさせる人も、大店の旦那で金持ちの悪戯なのが、残酷で好きになれない話です。

 江戸には向いていなかった話でしょう。江戸では一番嫌われたのは、野暮と、キザでした。ですからキザな若旦那を犠牲者に仕立てたのでしょう。

 「井戸の茶碗」は良い話で、大好きな話の一つです。
昔、あるところに真面目な武士がおりまして、くず屋から買った仏像を磨いていると、中から50両もの小判が出てきたのですが、自分は、仏像を買ったのであって、小判を買った訳ではないから、小判は持ち主に返すと言い出します。
 
 ところが、仏像の元の浪人している持ち主も、なかなかの堅物で、いったん売ってしまったのだから、そんなお金は受け取れないとの一点張り。
 
 とりあえず、大家の仲裁で、くず屋が10両、元の持ち主が古い茶碗を渡して、その代金としてお互い半分の20両を受け取ることで収まります。
 
 ところが、ただの古い茶碗だと思ったところ、これが名器「井戸の茶碗」だったから、さぁ大変。お殿様が300両でお買い上げになりました。ふたたび、返す、返さないでもめます。
 
 オチは、この真面目な武士が、浪人の娘を嫁にもらうことになって、くず屋から「今は貧乏してくすぶっておりますが、磨けばきっと美人になりますよ。」と言われたのに対して、
 
 「磨くのはよそう。また小判が出るといけない」



2007年5月22日(火)23:39 | トラックバック(0) | コメント(0) | 落語 | 管理


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