Cat Schroedinger の 部屋
 
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2007年4月25日を表示

将棋ソフトボナンザ

 2007年3月21日、ネット棋戦の創設の特別対局として、2006年の世界コンピュータ将棋選手権で優勝した最強の将棋ソフトボナンザが、トッププロ渡辺明竜王に平手で挑戦した多様子を、TVで観ました。

 今までの多くのソフトが、選択的探索なのにこのソフトは全幅探索です。つまり全ての手をある程度まで読探索法です。チェスのマスター(世界チャンピオン)を破ったIBMのPCもこの方法でした。

 ボナンザは特徴である全幅探索に、選択的探索も取り入れプログラムを強化、更に2CPU8コアの1秒間400万局面を読める強力なパソコンで対戦に臨みました。しかしそのソフトは、USB一個に入っていました。

 終盤までボナンザ勝ちになる手順もあると思われましたが、39龍切りが決めてとなり、一手違いで渡辺竜王が112手の熱戦を制しました。

 ボナンザは角を切る(捨てたがる)癖があり、渡辺竜王も事前にボナンザを研究し、対局中にボナンザの癖を見越したワナを仕掛けましたが、強化されたボナンザは仕掛けにのらず、強手を連発しました。プロも予想しない素晴らしい手を繰り出していました。

 殆ど最後までボナンザが優勢でした。一般にPCは終盤の詰めは完璧です。それは全て読み切るからです。最後の最後に時間の関係か、全幅探索しないで選択的探索で選んだ手が敗着になりました。桂馬が入らない限り詰めが無くなってしまいました。ボナンザは攻め好きで、自陣に角を引けば必勝でした。

 感想として、あと倍時間があれば、おそらくボナンザが勝っていたでしょう。少しPCが早くなれば、今のソフトででも勝てると思えるほどでした。

 しかし冷静に考えれば、一手先でも人間は頭の中で考えるのに対し、PCは自分の中で将棋盤を持っていて、ありとあらゆる手を並べて研究しているのです。言ってみれば打ち直しありみたいな方法なのです。隣の部屋でいろいろ並べ直して研究しては、一手さすような物です。これじゃあ勝てるわけありません。(笑)

 ボナンザ開発者の保木さんが紹介されていました。保木さんの棋力は素人レベルで、初段もない棋力と言うのが驚きでした。Bonanzaは元々大学の研究員である保木邦仁氏が仕事の合間に作った将棋用ソフトで、千葉県木更津市で開催された「第16回世界コンピュータ将棋選手権」で優勝しました。

 その後、ソフトメーカーの「マグノリア」と提携を結んでパッケージ販売されました。

 しかし、この「Bonanza」は少しは違うでしょうが、作者のページで今もフリーでダウンロードすることができます。Bonanza

 私は囲碁は少し打てます。お免状は4段ですが、実力は2段くらいです。(笑)まだPCに負けたことはありません。
将棋は全く駄目で、PCに付いてきたおまけのソフトにも勝てません。



2007年4月25日(水)23:28 | トラックバック(0) | コメント(0) | 映画  ドラマ TV | 管理


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