Cat Schroedinger の 部屋
 
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2006年3月24日を表示

貧困率

貧困率
 今日暮らしの手帳を見ていたら、貧困率についての記載がありました。
 
 貧困率とは、国民のうち何%が貧困であるかを示すもので、OECDは全家計平均所得の半分以下の所得しかない家計を貧困層と定義づけています。

 収入ではそれほどでなくても、税金などを差し引いた所得で見ると、OECD諸国全体の平均が10・4%なのに対して、日本の貧困率は15・3%、6~7人に一人が貧困層に分類されます。

 日本より貧困率が高いのは、メキシコ20・3%、米国17・1%、トルコ 15・9%、アイルランド15・4%の4カ国だけです。
 反対に、貧困率が最も低いのはデンマーク4・3%で、チェコ4・3%、スウェーデン5・3%、ルクセンブルク5・5%で、ドイツ10%、フランス7%となっています。

 これは由々しき問題です。国会でも取り上げられていますが、こうなることはある意味必然でした。自由競争になればなるほど、企業が国際競争力を付けようとすればするほど、低賃金で働く人たちが増えるのです。

 ここまではよく言われていることですが、政治の責任とばっかりはいえないと思います。今までどおりの高賃金では、人を沢山使うような業種は全て外国に移転されるか、外国からの商品に席巻されてしまいます。

 今日の話の中に出ていたように、現在パートの人や、低賃金の人がいつかは正社員になれて、順調に所得が増えていく社会はもう当分来ないと思えます。どの国でも高所得であった国は多かれ少なかれ同じような道を辿っています。

 まだ日本では中流意識があり、若い人はのんびりしていますが、そろそろ本気で考えないといけません。先進国のように、(1)経済のグローバル化に対応できる少数エリート(2)専門分野に通じたスペシャリスト(3)低賃金で雇える多くの労働者の3種類になって行くと思われます。

 ひとたび貧乏になったら、その子供はもちろん子々孫々まで貧乏から抜け出せない、日本は今、そんな「階級社会」に突入しようとしていると言われています。

 少数エリートはコンピューター関係と、語学は必須です。苦労の割には確率が悪く、普段の努力が必要です。
 狙うのなら専門職ですね。これからは何かの資格取得が、安全な道かと思います。国家試験による資格であることが必須です。そこら辺のいい加減な資格では意味がありません。

 マスコミは何かとエリートをもてはやしますが、これも問題です。また公務員も現在は調子がいいのですが、税収がどんどん少なくなり、そのうちにはリストラの嵐が吹き荒れる可能性があります。
 これからは地道にそこそこ努力して、資格を得るか、勉強が駄目ならドイツのマイスターのように、専門職人になるのが良いのでしょうね!

 このままでは選挙で問題になるから、経済が立ち直れば、最低の生活保障は先進国がそうであるように、今よりはきっと良くなるであろう事は容易に想像できます。贅沢を望まなければ、生きていく自体は今より楽にはなるでしょう。

 少し心配なことがあります。アメリカは先進国のようですが、とても生活保障が悪い国なのです。日本がアメリカ型になるのか、ヨーロッパ型になるのか、多少の不安はあります。たぶん同一民族の多い日本はヨーロッパ型になると信じています。

 日本だけはそうならないと思っていましたが、あっという間に諸外国のようになってしまいました。

 しかし大きな視点から見ると、とても貧しい国は山ほどあります。絶対性貧困の人たちは、先進国の巧妙な仕組みの犠牲者なのです。地球の資源に限りが見えてきました。以前からヨーロッパでは、アメリカのような生活は、軽蔑されていました。日本もいつまでもアメリカの上流社会を夢見るのは、反省しないといけない時期なのかもしれません。



2006年3月24日(金)23:43 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理


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