Cat Schroedinger の 部屋
 
                        雑談の部屋です。
 



2005年8月4日を表示

「星になった少年」

なんといっても、象の映像がすごい。本物の持つすごさを感じた。タイの自然の有無を言わせない迫力はすごかった。音楽もマッチしていました。人とのコミュニュケイションが得意でない少年の純粋な象に対する情熱が、動物を通じて、人とも打ち解けるように成長していくといった筋立てでした。

動物が出てくる映画はややもすると、動物中心になりがちですが、この映画は人間が主役だし、象を飼育、調教するものとして扱っている所はかえって好感が持てました。「かわいそうなぞう」のような話は、誰も逆らえませんが、その辺はさすがに象を扱いなれているタイの協力と、実際象使いの修行に行った少年の本当の言葉などから、あくまで動物として扱っています。

実際象はひとつ間違うと、大変危険な生き物です。ライオンでも象を襲うことは殆どありません。凶暴な象は、サイなどを殺害したり、人間を襲ったりと危ない話はいくらでもあります。かわいいように見える象の鼻も、本気で振り下ろせば、人間の首の骨は、軽く折れます。話によると、象は家族性が強く、子供の時きちんとした群れで育つと、いいのですが、孤児のように育つと凶暴になるそうです。なんだか人間に似ていますね。

映画の中に、象が出演する映画の撮影場面があります。武田哲也が演じていました。この話も実話で、こちらの方がやりきれないくらい悲しい話です。

 空襲時の混乱を避けるとして上野動物園の猛獣27頭が陸軍の命令で殺されました。利口な象は薬殺しようとしても、その餌を食べなかった。毒入りのジャガイモを食べさせようとするのだが、食べないで、放り返すのです。仕方ないので結局は餓死させるのですが、餌をもらえると思って、覚えた芸を何度も何度もしてみせたり、飼育係の人を見ると悲しそうな目で見つめたりと、飼育係の涙を誘いました。・・これが「かわいそうなぞう」という物語になりました。



2005年8月4日(木)00:46 | トラックバック(1) | コメント(0) | 映画  ドラマ TV | 管理


(1/1ページ)