Cat Schroedinger の 部屋
 
                        雑談の部屋です。
 



2005年6月1日を表示

チェロの話

前から話していた、バッハの無伴奏チェロソナタの楽譜を見せてもらった。原譜はスラーなどボウイングや、開放弦の指定は無く、先生は結構沢山の種類の楽譜を持って来て、カザルス版や、フルニエ版、ロストロポービッチ版などいろいろあるのにびっくりした。

 バッハの原譜にボウイングがでてないのは、バッハの時代はチェロやバイオリンは、弦の張りが弱く、一度に4本の弦を弾く事が出来た。音も小さく張りの無い音だった。
 現代のバイオリンや、チェロは一度に2本の弦しか弾けないから、二つの旋律を同時に弾く無伴奏の曲は 超難曲

 その名のとおり、伴奏が無いので、開放弦を多用した方が、弦の響きが長く使える。カザルス版が一番良く出来てると思った。

いつかはバッハの無伴奏を聞く人に迷惑でない程度で良いから、演奏できるようになりた~~いっ!

 ベートーベンの「大公トリオ」は沢山聞いたが、カザルストリオ 【バイオリン:ティボー(ジャック) / チェロ:カザルス(パブロ) / ピアノ:コルトー(アルフレッド)】が最高というか、初めて新しい演奏法となり、その後の演奏家は後追いのような気がしていた。今聞いても演奏技術は現代の奏法に敵わないが、解釈は素晴らしいと思っている。

 弦楽四重奏は、一人が素晴らしいと浮きだってしまう物だが、ピアノトリオは、お互い競争のようになる。ピアノは音が大きいから、競い合いでは一番有利、バイオリンは音が高いからそれなりに張り合える。チェロは一番不利でどうしても頑張らないと負けてしまう。その点でもカザルストリオは、三人とも名手だから負けてないところも良い。



2005年6月1日(水)20:30 | トラックバック(0) | コメント(0) | 音楽 | 管理

「小沢昭一がめぐる 寄席の世界」

小沢昭一の「小沢昭一がめぐる 寄席の世界」朝日新聞社を購入した。

 桂米朝と小沢昭一の対談で、いつも対比される五代目古今亭志ん生と、八代目桂文楽(黒門町)の話が面白かった。

どちらも名人だったが、米朝が師匠から聞いた言葉が、「わしらでも努力をすれば文楽にはなれるかと思う。だけど志ん生さんにはいくら努力してももうなれない。」

 立川談志と小沢昭一の対談では、小沢昭一が晩年の志ん生の家に遊びに行ったとき、「いよっ」なんて声で迎えてくれたけど卓袱台の下に何か隠した。師匠がトイレに行くすきに隠した物を見たら、橘屋円喬の速記本だった。
 談志が、徳川無声から聞いた話に「どうも志ん生さんは、演出をしているような感じがする」

 本人は天衣無縫と言ってたし、天才と思われてたが、実際はものすごい努力してたようだし、それ以上に努力したと思わせない芸風が凄いと思った。

 小さん師匠から「剣道やれ」と言われて、「金を賭けないスポーツは不純だからやらない」と談志が言って殴られた話。

 談志が、小さん師匠に

 「てめえのせがれを勝手に(三代目)三語楼にした。」と言ったら、
 「あれは、みんながしていいって言うから、したんじゃねえか」
 「ヨイショだって、なんで気が付かないの」
 「うるせえ、このやろう」
この会話で3ヶ月くらい口利かなかった。


やっぱり談志は落語より、毒舌が面白い。



2005年6月1日(水)20:22 | トラックバック(0) | コメント(0) | 落語 | 管理


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