火をつけること |
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| 先日ライターの話をしました。江戸時代以前には、火をつけることの大変さは、簡単に火をつけられる現代では、想像もできません。
時代劇などを観ていると、火打石で簡単に火をつけていますが、あれは間違いで実は火をつけることは結構大変なことでした。 まず火打石と、火打ち金をぶつけ、火花を綿や蒲の穂を蒸し焼きにし、炭で黒く染めた火口(ほくち)に点火します。それを付木(つけぎ)に移します。付木は杉や松を薄くそぎ、先端に着火しやすいように硫黄を塗って在ります。 一度火を消すと大変なため、火種を保存しておくのが普通でした。消えてしまうと、お隣の家に火を貰いに行くのが普通でした。
江戸中期には火入れ、灰吹き、煙管(きせる)、タバコの葉入れがセットになっている、タバコ盆というものが出来ました。火入れには火のついた炭が入っていて、いつでもタバコに火がつけられるのでした。もちろん炭が消えないように、常に気を配り、炭を足す必要がありました。野外で火がいるときは、懐炉のような携帯の火入れもありました。
もし江戸時代以前に、100円ライターでも持っていれば大変な宝物だったでしょう。
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2005年10月23日(日)14:10 | トラックバック(0) | コメント(0) | 今日の出来事 | 管理
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