Cat Schroedinger の 部屋
 
                        雑談の部屋です。
 



書籍 (短歌、漢詩)
~説明~
万葉集から、俳句、短歌、漢詩なんでもあり。

国立国会図書館

 それでは文庫本はどれくらいの容量でしょうか?
 試しに夏目漱石の「三四郎」を青空文庫からDLしてみると、355KBしか有りませんでした。文庫本は大きく見積もっても1冊500KBでしょう。2冊で1MBです。1GB有れば2,000冊保存が出来ます。1TB有れば2,000,000冊です。

 日本で一番蔵書数の多い図書館である国立国会図書館は22,869,278点の蔵書を持っています。(2007年3月末現在[1]の東京本館供用点数)
 普通の図書館の蔵書数は大きな図書館で1,000,000冊、小さい図書館で200,000冊程度です。もちろん図書館の蔵書は文庫本だけでなくて、様々な本を持っています。また資料を保存したり、古文書などの修復をしたりする事なども大きな仕事です。

 国立国会図書館の全ての蔵書をデーターベース化しても、文章だけなら11TBです。写真を入れても20~30TBもあれば全て入ります。

 最近全ての書籍をデーターベース化しようという動きがあります。日本の作家などが著作権の問題などから、大反対していますから、簡単にはデーターベース化されないでしょうが、出来ればそれほどの量ではというより、2TBのHD10~20台もあれば入ってしまうのです。
 2TBの SDXCカードが出来れば国立国会図書館の全ての蔵書が切手20枚とは、考えるだけで恐ろしい容量です。

 最近の携帯電子辞書にも、驚くほど沢山の辞書が入っています。音声認識で簡単な通訳が出来る物もあります。

 10年後にはどうなっているのかを考えると、楽しくなります。



2010年2月12日(金)00:18 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

新聞の容量

 日本の新聞の容量はどれくらいなのでしょうか?ちょっと検索したら、以下のように書いてありました。

 日本文字は1文字で2バイトです。また、朝刊全体で20万文字ほどあるそうです。朝日新聞は32ページ程度で編集しているそうですから、1ページだいたい6,500文字程度でしょうか。あと、写真が4枚ほどあると考えて、6500×2byte+4×20000byteでだいたい、100,000byteぐらいでしょうか。
 朝刊と夕刊あわせて30万文字あるそうです。テキストファイルだけだと30万文字×2バイト+もろもろで1メガバイト弱くらいでしょうか。

 1GB有れば1,000日分約3年分の保存が出来きます。写真に比べると文字は随分少ない容量です。1TB有れば3,000年分の保存が可能です。SDXCカードは2TBになりそうなので、切手一枚ほどのSDXCカードに新聞6,000年分保存可能となるわけです。



2010年2月11日(木)23:11 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

「大麻ヒステリー」の続き

 大麻とは関係ない話が出てきて、面白いと思いました。
 著者は、江戸時代末期の日本文化の素晴らしさを取り上げています。

 イギリス初代駐日総領事のオールコックの話や、オランダ海軍のカッティンディーケ、アメリカ初代駐日公使のハリスなどの言葉を引用しています。

 「オールコックの江戸」「逝きし世の面影」などで、既知のことでしたが、私も同じように思っていたので賛同しました。

 スイス遣日使節団長のアンベールの言葉は特に好きです。
 「日本でも若干の大商人だけが、莫大な富を持っているくせに更に金儲けに夢中になっているのを除けば、普通の人々は生活の出来る範囲で働き、生活を楽しむためにのみ生きていた。

 労働それ自体が最も純粋で激しい情熱をかきたてる楽しみであった。

 職人は自分の作るものに情熱を傾けた。彼らには、その仕事にどれくらいの時間、どのくらいの日数を要したかは問題ではない。
 彼らはその作品が売れるかどうかではなく、作品のできに満足できれば、仕事を切り上げたのである。」

 この言葉には本当に感動しました。

 随分無くなりましたが、未だに職人気質は残っているような気がします。

 外国で日本の車を作っていたら、外国の従業員に、「どうして見えないバンパーの裏まで綺麗にするのか?」と聞かれ、
 指導者は言葉に詰まりながらも、「仕事というのはそういうものだ!」そう言い切ったそうです。
 この話も好きです。

 太陽パネルを見ても、日本人は電気への変換率を上げることに懸命でした。技術では世界一でした。所が中国などでは、変換率は悪くても大量に安く作り出しました。

 日本人に似ているのがドイツ人です。世界一の性能の戦車は、アメリカの安く粗雑だけれども大量に投入された戦車にあっけなく負けました。

 現在はアメリカの合理主義が最高のように思われていますが、仕事に満足すると言う姿勢は、実は貴重なものだと思っています。



2010年1月25日(月)23:47 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

大麻ヒステリー

「大麻ヒステリー」  (光文社新書)
 武田 邦彦 (著)

出版社/著者からの内容紹介
●大麻は痲薬ではない。法律が犯罪を生みだす----。
『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』『偽善エコロジー』の著者が、科学的知識と歴史的事実をもとに、常識のウソを暴く!
●大麻取締法違反で逮捕された芸能人や文化人、スポーツ選手、大学生などを、テレビや新聞を中心としたマスメディアが袋だたきにする----同じような構図が、日々繰り返される。

 しかし多くの日本人には、大麻がどういうものか、大麻取締法がどういう経緯で成立したか、そもそも痲薬とは何かという知識が決定的に欠けている。にもかかわらず、なぜ大麻というだけで思考停止状態に陥り、批判の大合唱になるのだろうか?

 日本人が日本人であるために、そして自らの頭で、科学的に考える習慣をつけるために、さまざまな側面から大麻問題を考える。

感想
 以前から言われていたことですが、大麻の毒性、依存性などはタバコより少ない可能性があります。

 現在ではオランダなどでは合法化されています。イタリアでも少量の大麻は薬局で売られています。アメリカでは成人の4人に1人がマリファナを使用したとされています。常習的にマリファナを使用している人は10%位とされています。

 果たして大麻が健康に悪いのか、悪くないのか、大規模な研究をすべきです。もしタバコより害が無いのなら、現在の法律を改正する必要があります。

 大麻取締法は、何も科学的な検証をしないで作られた法律であることが問題です。

 現在日本では禁止なのだから、健康に悪くなくても、実際に使用する必要は無いとは思います。

 酒もタバコも、無くても良いものではあります。沢山税金をかけるというのは、それはそれで良いことかもしれません。



2010年1月24日(日)17:02 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

偽善エネルギー

偽善エネルギー (幻冬舎新書)
武田 邦彦 (著)

内容(「BOOK」データベースより)
 日本人がどんなに節約しても、世界各国の大量消費は止まらず、石油は枯渇する。石油頼みのあらゆる分野―工業、農業、漁業、医薬品は大打撃を受けること必至。

 だが今、将来に備えてやるべきは省エネではない。代替資源を探し、技術革新をすることだ。
 では何が次世代エネルギーになるのか?太陽電池や風力か?安全性が疑問視される原子力か?政治と利権、各国のエゴで操作された嘘の情報を看破し、資源なき日本の行く末を模索する。

感想
 エコエコと言われていますが、やっている矛盾を見事に看破しています。ちょっと強引なところもありますが、大変面白く読めました。エコと言われる製品の矛盾などが、詳しく書かれていています。

 スーパーのレジ袋をどうのこうのと言うけれど、一度ヨーロッパ旅行すると、レジ袋300年分の石油の量に匹敵するそうです。してみると、エコエコと言っている芸能人が、正月休みはハワイで・・・ちゃんちゃらおかしいことです。

 太陽光発電も、発電自体は有効ですが、現在では発電パネルを作るのに膨大な石油を使っているのです。今のままでは、太陽光発電のエネルギーだけで、次の発電パネルを作れない可能性が高く、結局石油を多く使う事になっている可能性があります。

 著者の結論は、日本人がどんなに節約しても、世界各国の大量消費は止まらず、石油は枯渇する。省エネでは解決しないので、やるべき事は省エネではなく、代替えエネルギーを探すことなのだと、主張しています。

 地球温暖化にも、大変な疑問を呈しています。NHK報道に依れば、南極は温暖化していると言っていますが、政府間パネル(IPPC)や、NASAの報告では南極の気温は変わっていないと報告しています。
 そのほか南極が温暖化すると、NHKは氷が減ると報道していますが、逆に増えると言うのが一般的な見解です。北極の氷の現象も、NHKは歴史的にも、記録的にも減っていると報道していますが、国際的な基準では、変動範囲内と見られています。どうもマスコミの報道は、必ずしも信用できない感じです。

 著者は更に温暖化してもそれほど困らないのではと、疑問を投げかけています。

 確かに省エネ製品を買うように奨励していますが、省エネ製品を作るには大変な量の石油が使われています。冷静に考えれば、少々電気を消費しても新しい電化製品に変えるよりは、省エネになっていることは容易に判ります。果たして本当に政府は省エネを本気で考えているのか少し疑問に思います。

 節約は良いことなのですが、あまりマスコミの宣伝に踊らされて、異常に神経質になったり、結果として省エネと逆効果の行動をしていることに気がつかない滑稽さがよく解りました。



2010年1月21日(木)23:17 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

丁稚のすすめ

「丁稚のすすめ―夢を実現できる、日本伝統の働き方」
 秋山 利輝 (著)
 幻冬舎 (2009/12/20 出版)

内容
女も坊主。
起床は5時前。
携帯・恋愛もちろん禁止。
仕事で迷い、悩んでいるなら、かつて日本人が実践してきた、苦しくも実りある、この働き方に学んでみよう。

第1章 女も坊主。丁稚に課した10のルール(自己紹介がきちんとできないと入社できない;入社したら、男も女も全員坊主になる ほか)

第2章 不器用な人間ほど一流になれる(初仕事は家具の納品から;先輩が後輩を指導する ほか)

第3章 私が家具職人を目指した理由(秋山木工を設立した理由;貧しかった幼少時代 ほか)

第4章 一人前になったらクビにする(なぜ8年で辞めさせるのか;会社の命令系統の難しさ ほか)

第5章 真の職人になるために必要なこと(いまの時代には“一流の職人”が求められている;職人にとって大事なのは、技術ではなく人間性 ほか)

感想
 この本を、プレゼントされました。

 今の時代こういった物が歓迎されるのは有る程度認めますが、まるで軍隊です。指導者が独裁的なのは、良い面もあるでしょうが、問題です。職人の世界には個人指導が必要なことは沢山あります。しかし指導者の横暴に泣かされた人や、駄目になった人も沢山知っています。

 やっぱり学校システムの方が、良いと信じています。学校が厳しいのは結構ですが、一人の個人の決めたルールが絶対なのは、どうにも受け入れられません。

 生徒が先生を尊敬し、好きでやっているのなら、それはそれで良いのでしょうが、個人的には、苦手な本でした。



2010年1月10日(日)23:18 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

除夜作  高適

 人生に役立つ月刊名詩メルマガ/吟遊に乾杯!からメールが届きました。この時期にピッタリの漢詩でした。 通釈は送られてきたものを少し変更しました。

 中国語読みは判らないのですが、自然な作風です。平凡な感じもします。

 除夜作  高適
旅館寒燈独不眠
客心何事転凄然
故郷今夜思千里
霜鬢明朝又一年

<読み下し文>
 除夜の作  <高 適>
旅館の寒燈獨り眠らず     
客心何事ぞ轉凄然       
故鄕今夜千里を思う      
霜鬢明朝又一年        

<日本語読み>
 じょやのさく  <こう せき>
りょかんの かんとう ひとりねむらず
かくしん なにごとぞ うたたせいぜん
こきょう こんや せんりをおもう
そうびん みょうちょう またいちねん

<通釈>
 大晦日の作 
旅館のわびしい明かりの下で、ひとりで眠れないでいる。
旅に出ている心には、どうしたわけか、ひしひしと寂しさが迫ってくる。
故郷のことを、今夜私は千里も離れた旅先から偲んでいる。
しらが頭の私は、明日の朝になるとまたひとつ年をとっていまうのだ。

<高適メモ>
 盛唐の詩人。河北省の人。若き頃貧しく、いろいろな公職につきながら李白、杜甫とも遊歴して詩を作った。50歳になって初めて詩作を学び、忽ち一流の詩人になった。生年、没年ともに定かでない。



2010年1月5日(火)23:15 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

つくる陶磁郎

 季刊誌の「つくる陶磁郎)」 (双葉社スーパームック) (ムック) が今回で廃刊になりました。

 永年愛読してきたのですが、この所目新しさが無くなってきているようにも感じていました。

 以前は窯の構造などにも、意欲的でした。釉薬の研究もネタが尽きた感じでした。もう少し焼成について、深く試みるような記事が多かったらと思っていました。

 新しい道具や、新しい技法などの紹介は興味深く見ていました。

 この本を通じて沢山学べました。やっぱり廃刊は残念です。



2009年12月15日(火)23:18 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

中秋

 吟遊詩人/井上洸霊さんからメルマガが来ました。

「十五夜望月」  王建

中庭地白樹棲鴉
冷露無声湿桂花
今夜月明人尽望
不知秋思在誰家

<読み下し文>

「十五夜 月を望む」  王建
中庭 地白くして樹に鴉棲む
冷露 声無く 桂花を湿す
今夜月明 人 尽く望む
知らず 秋思 誰が家にか在る

<日本語読み>
「じゅうごや つきを のぞむ」 おうけん
ちゅうてい じ しろくして きに からす すむ
れいろ こえなく けいかを うるおす
こんや げつめい ひと ことごとく のぞむ
しらず しゅうし たがいえにか ある

<通釈>
月光で中庭の地面は白く光り、樹上には鴉がねぐらについている。
また庭にはいつの間にかひんやりした露が音もなくおりて、金木犀
の花を潤している。今夜のこの名月は多くの人が愛でているに違い
ないが、中には秋のもの思いに沈んでいる人もいることだろう。
自分ほどこの秋の物思いにひたっている人はいないであろう。

<王建メモ>
唐の詩人、字は仲初。河南省の人。
地方官として各地を転々としながら70首ほどを残している。


 十五夜と言えば白楽天の有名な漢詩があります。和漢朗詠集や、源氏物語にも引用されているとても有名な漢詩があります。去年ここに詳しく書いたので、是非クリックを

http://catschroedinger.btblog.jp/cl/0/1/2008/9/13/



2009年9月29日(火)02:26 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

Global Rich List

 暮らしの手帖を読んでいたら、Global Rich List のことを知りました。
 
 「世界金持ち番付」というサイトがあって、ユーロ、ドル、円など通貨単位を選択してから自分の年収を入力すると、それが世界の総人口の中でどの程度にランクされるかが、たちどころに表示されます。
  
  Global Rich List

http://www.globalrichlist.com/ 

 日本人の平均年収629万円は、何と世界のトップから1%以内、0.855%の大金持ちで、それより貧しい人は59億4864万1236人もいるのです。

 日本でワーキングプアーと言われる、年収200万円でも世界ランキングでは上位11.72%なのです。とにかく世界には貧しい人が沢山います。

 なかなか良く考えられたサイトで、結果によって僅かな金額で沢山のひとが救われるから、寄付しましょうと出ます。もう少し大きな金額を入れると、すぐに寄付しなさいと出ます。 

 もちろん物価や、税金とかいろんな問題はありますが、仮にそのお金を持って世界中の国を回ってみれば、やはり凄い価値なのです。

 とても面白いサイトです。日本人ならたいてい満足する結果になるでしょう。



2009年9月25日(金)23:24 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

殿様暮らし

 将軍とは一体どんな食事をしていたのでしょう。実は八代将軍吉宗頃からは、とても質素だったのです。質素倹約を旨として改革したので、その後の将軍の食事は驚くほど質素になったのです。

 朝食は一汁二菜、梅干しや煮豆、焼き味噌等でした。
 昼食も、朝と同様一汁二菜でした。
 夕食は、お酒が出ますが、ちょっとした煮物や、魚の焼き物が付く程度でした。更に代々の将軍の忌日があり、その日は精進料理でした。忌日は大奥に泊まることも禁止されていました。

 宴会が有ればとても贅沢な食事となりますが、日頃はこのような物でした。大名でも財政難で、5年間豆腐ばっかり食べ続けた記録もあります。一般の下級武士も大変質素でした。

 むしろ江戸の町人は、時代にも依りますが、文化文政頃からは外食産業が発達し、とても贅沢な食事をしていました。



2009年9月8日(火)23:21 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

日本文化の原型

「全集 日本の歴史〈別巻〉日本文化の原型」

 著者:青木 美智男
 出版:小学館


詳細
 歌舞伎に旅にと庶民はいかに文化を楽しんだのか。
 江戸の文化をひもとけば今の暮らしが見える。
 歴史が未来を切り拓く。 私たちの文化の源流を江戸時代にさぐる。

 文化は、衣食住をはじめ暮らし全般にかかわる。本書では、現在の我々の文化の源流を江戸時代に求め、日本独自の文化がどのように形成されたかを解明する。

 俳諧・歌舞伎・浮世絵といった江戸時代に花開いた文化も、日本の古典と中国の文化が不可分に結びつきつつ創造された日本独自の文化である。こうした独自の文化の創造の過程を、まず庶民がどのような暮らしをしていたのか明らかにし、次に文化の享受者である庶民の視点に立って文化全般をみていくという画期的な方法論による日本文化史である。
 
 長い平和の世の中で、庶民が享受し親しむことが出来た文化を鮮やかに描きだし、今に続く日本文化の源を描いた1冊である。

はじめに 江戸時代における庶民の生活文化
 プロローグ 無事と士農工商の世
 第1章 ねぐらから住まいへ
 第2章 暮らしを潤す
 第3章 学ぶ、知る
 第4章 文具をつくる、文を書く
 第5章 知と美を広める
 第6章 食べる、着る
 第7章 浮世の楽しみ
 第8章 旅への誘い
 エピローグ 『ごんぎつね』と環境歴史学

 
 今この本を読んでいます。落語、江戸庶民の暮らしなどにとても興味があったので、大変共感しています。丁寧に読んでいるのと、忙しいのでなかなか進みません。



2009年9月2日(水)23:10 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

急に涼しくなって

 今年は梅雨も長く感じられたのに、もう秋のような涼しさです。

 万葉の名句から

 「君待つとわが恋ひおれば
      
    わが屋戸(やど)の

     すだれ動かし 秋の風吹く」

 額田王

 訳
 あなたを待って慕っていたけれど、わが家にはすだれごしに秋の風が訪れただけです。

 この詩は中国の宮廷を歌った漢詩の影響を受けていると言われています。

 すだれを巻いた室内で、恋しい人を待つという言い回しは、李白の詩にあるように、中国の宮廷の女性の待つ姿を表現する常套句です。



2009年8月25日(火)23:47 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

Amazon

 最近Amazon.co.jpでよく本を買います。以前はビーケーワンで買っていたのですが、Amazonの方が送料無料の金額が低額だったり、ポントが付いたりします。

 1600円の本を買いました。1500円以上だと送料無料です。
  
    小計: ¥1,600
    配送料: ¥0
    消費税: ¥92
    代金引換手数料: ¥260
    Amazon Points ¥-87

    合計: ¥1,853
    代金引換でのお支払額: ¥1,853
 
 こんな具合です。書店で手に入りにくい本などは便利です。

 地方にいると、珍しい本はなかなか見ることが出来ません。 本に依っては極少しですが、内容を見ることが出来便利です。
 
 残念なのは、特殊な本は内容の紹介が少なかったり、少し見るようなサービスは付いていないことが多いのです。クチコミも当然少ないのです。

 地方にいると、特殊な本は手に取ってみることが出来ないのです。ネットが充実するといつかはそれの解決するでしょう。ジャンルベルに分けないで、神保町の本屋みたいに、今週発売の本が、順に見られるようなサイトが出来ると良いなと思っています。
 



2009年8月7日(金)23:38 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

啄木の 「雨」

雨降れば
わが家《いへ》の人|誰《たれ》も誰も沈める顔す
雨|霽《は》れよかし


たんたらたらたんたらたらと
雨滴《あまだれ》が
痛むあたまにひびくかなしさ


雨に濡れし夜汽車の窓に
映《うつ》りたる
山間《やまあひ》の町のともしびの色


雨つよく降る夜の汽車の
たえまなく雫《しづく》流るる
窓硝子《まどガラス》かな


ふと見れば
とある林の停車場の時計とまれり
雨の夜《よ》の汽車

              石川啄木「一握の砂」より


いつしかに夏となれりけり。
やみあがりの目にこころよき
雨の明るさ!
                 「悲しき玩具」より



2009年7月28日(火)23:22 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

「梅雨」   杜甫

 名詩メルマガから珍しい漢詩が送られてきました。
 中国にも梅雨はあるようです。「梅雨」という漢字は中国から「梅雨(ばいう)」として伝わり、日本では江戸時代頃から「つゆ」と呼ばれるようになったようです。

<漢詩原文>
「梅雨」   杜甫
南京犀浦道
四月熟黄梅
湛湛長江去
冥冥細雨来
茅茨疎易濕
雲霧密難開
竟日蛟龍喜
盤渦與岸回

<読み下し文>
 梅雨(ばいう)杜甫
  南京犀浦(なんけいさいほ)*1の道
  四月の黄梅熟(じゅく)す
  湛湛(たんたん)として 長江去り
  冥冥(めいめい)として 細雨来(きた)る
  茅茨(ぼうし)*2は疎(そ)にして 湿(うるお)い安く
  雲霧(うんむ)は密(みつ)にして 開け難し
  竟日(きょうじつ)*3 蛟龍(こうりゅう)喜び
  盤渦(ばんか) 岸と回(めぐ)る

 *1南京犀浦(なんけいさいほ)南京は成都、犀浦は成都の県名。
 *2茅茨(ぼうし)茅(かや)ぶきの屋根
 *3竟日(きょうじつ)一日中
<通釈>
私の住む南京(成都)犀浦一帯は
4月になると梅の実が黄色く熟すようになる。
その頃、長江は水を満々と湛えて流れゆき、
暗い空からは細かな雨が鬱陶しく降って来る。
草堂の中は屋根の茅がまばらな為に湿っぽく、
外は雲のような霧が立ちこめて、なかなか晴れようともしない。
日がな喜んでいるのは水中の竜くらいなものだろう。
その証拠に水面に渦が巻き、岸に沿ってぐるぐる回っている。



2009年6月12日(金)23:42 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

赤壁

 赤壁が映画で有名になりました。内容は映画の通りですが、この戦いを歌った詩の中で、一番有名なのは、蘇東坡の「赤壁の賦」です。

 「壬戌の秋、七月既望、蘇子客と舟を泛べて、赤壁の下に遊ぶ。清風徐に来りて、水波興らず。・・・・」は学校などで習った人も多いでしょう。とても長い詩です。冬にも訪れて、歌ったので、「前赤壁の賦」と「後赤壁の賦」があります。


 杜牧も「赤壁」を歌っています。こちらは杜牧らしく、戦争の悲惨さなどより、女性のことを心配しているような詩になっています。

 「赤壁」
           杜牧

折戟沈沙鉄未銷
自将磨洗認前朝
東風不与周郎便
銅雀春深銷二喬

読み
折戟沙(せつげきすな)に沈んで鉄未だ銷(しょう)せず
自(みずから)から磨洗(ません)を将(も)って前朝(ぜんちょう)を認む
東風周郎(とうふうしゅうろう)が与(ため)に便(べん)ぜ不(ず)んば
銅雀春深(どうじゃくはるふか)くして二喬(にきょう)を銷(とざ)さん

意味
折れた矛の断片は砂に埋もれ錆びていない
洗って磨いてみるとまさしく前王朝の遺物
若しあの時東風が吹いて周瑜に味方しなければ
喬家の二人の美女は、曹操の女にされてしまい、銅雀台の宮殿に閉じこめられ、寂しい春を過ごした事だろう。


 *周郎は呉の武将周瑜 郎は敬語
 *二喬は呉の喬玄の二人の娘。共に絶世の美女で、姉(大喬)は孫策に嫁ぎ、妹(小喬)は周瑜に嫁ぎました。



2009年5月9日(土)23:27 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

花の美しさを詠む

 壁紙をDLしたら、大伴家持の歌が入っていました。

春の苑紅にほふ桃の花
     下照る道に出で立つ少女

  (はるのその くれなゐいにほふ もものはな したでるみちに いでたつをとめ)
               万葉集 巻19-4139

 偶然ですが、新幹線の中にあった「ひととき」という雑誌にも黛まどかさんが紹介していました。

 花を詠むときその美しさを描こうとするあまり、命を素通りしてしまいがちだと・・・

 万葉の頃は花をもっと自然に捉え、花の美しさを詠むというような小賢しさはない。花の命を詠んでいる。

 この紹介には納得させられました。花だけでなく情景もその美しさだけを詠もうとすれば、薄っぺらな物になります。そこに詠み人の想いや、何らかの意志を詠み込まなければといたく感心しました。



2009年5月3日(日)19:43 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

続世界の日本人ジョーク集

 続世界の日本人ジョーク集 (中公新書ラクレ) (新書)
           早坂 隆 (著)

 世界のジョークから日本人が「出演」しているものをピックアップ、海外の人たちの「日本人のイメージ」を考察して大ベストセラーとなった『世界の日本人ジョーク集』。
 その待望の続篇がついに登場しました。新作ジョークには「アソウ」「マツザカ」など新たな登場人物も参戦。日本は世界からどう見られているかを「笑いながら」探り、パワーアップして読者に届けます。知恵と経験則に基づいた味わい深い至言の数々。今こそ質の良い笑いを。

感想
 前回の方が一般的で、今回は新しい日本が取り上げられています。それだけに最近の経済問題、政治問題などの知識が必要な笑いも多くありました。筆者の説明は的確で、ジョークを説明すると面白くなくなることもあるのですが、巧みな説明はジョークの面白さを少しも損なっていません。
 
 前回に比べ、中国がとても悪い印象で書かれているのに気づきます。日本でも最近は中国のコピー製品、杜撰な食品管理などで、あまり良い印象を持っていない人も多いのですが、どうも世界的のようです。

 ヨーロッパは、各国の欠点をあげつらっていますが、いざとなるとアメリカ人に対しては、敵意を持っているようです。 
 そのおかげか、日本は真面目で、器用で、物作りに関しては異常と思われるほどしっかりした物を作る民族と取られているようです。

 アメリカでも日本人はおおむね同じように捉えられているようです。ただ車の問題などでは、日本式の労働管理にはうんざりしている話は笑えました。
「経済発展に関する日本式経営」についての講義を聴くのは死ぬより辛い・・・

 人に話すには長すぎたり、前作品に比べ理屈っぽい物が多かったりしますが、読み物としては、とても面白く読めました。



2009年4月13日(月)00:45 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

春の日に酔い 起きて志を言う

 名詩メルマガから送られてきた今月の漢詩です。

「春の日に酔い起きて志を言う」   李 白
世に處るは大夢の若し
胡爲ぞ其の生を勞せん
所以に終日醉い
頽然として前楹に臥す
覺め來って庭前を盼むれば
一鳥花間に鳴く
借問す此れ何れの時ぞ
春風流鶯に語る
之に感じて歎息せんと欲し
酒に對し還た自から傾く
浩歌して明月を待ち
曲盡きて已に情を忘る

<読み方>
はるのひによい おきてこころざしをいう   りはく

よに おるは たいむのごとし
なんすれぞ そのせいを ろうせん
ゆえに しゅうじつ よい
たいぜんとして ぜんえいに ふす
さめきたって ていぜんを ながむれば
いっちょう かかんに なく
しゃもんす これ いずれの ときぞ
しゅんぷう りゅうおうに かたる
これに かんじて たんそくせんと ほっし
さけにたいし また みずから かたむく
こうかして めいげつを まち
きょく つきて すでに じょうを わする

<漢詩原文>
春日醉起言志  李白

處世若大夢  
胡爲勞其生  
所以終日醉  
頽然臥前楹  
覺來盼庭前  
一鳥花間鳴  
借問此何時  
春風語流鶯  
感之欲歎息  
對酒還自傾  
浩歌待明月  
曲盡已忘情  

<通釈>
 この世に生きている、ということは言ってみれば胡蝶の夢のようなもの、だから何もあくせく苦労することなどないさ。
 一日中酔っぱらって縁側に寝ている方がまだ増しというものだ。
 ふと酔いが覚めて庭先に目をやると、一羽の鳥が花の間で鳴いている。
 今はどんな季節かと尋ねてみると、春風が鶯に語っている「今は春真っ盛りだよな~」と。
 それに感じ入って溜息をついては又、手元の酒を傾ける我れ。
 名月が出るのを歌を歌いながら待っていたが、曲も尽きて何もかも忘れるほどにまた酔いがまわって来た。

 李白は最もロマンティックな詩人といわれています。彼の一生は豪快そのもので、何者にもとらわれることなく、自由と酒を愛した人です。杜甫と並び称され、杜甫は詩聖、李白は詩仙と呼ばれています。



2009年4月7日(火)00:01 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理


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