Cat Schroedinger の 部屋
 
                        雑談の部屋です。
 



書籍 (短歌、漢詩)
~説明~
万葉集から、俳句、短歌、漢詩なんでもあり。

静岡県鉄道軌道史

 静岡県鉄道軌道史
 著者:森 信勝 
 出版元:静岡新聞社

内容:
 静岡県内の鉄道―現存15、廃線33、未開業120路線余を網羅した。
 日本最古の人車軌道(藤枝焼津間軌道)を発掘。人車、馬車、蒸気、ディーゼル、電気から燃料電池、ハイブリッドと時代の要請に対応した鉄道の歴史、さらに少子高齢化への動きの中で計画されるLRT構想など、静岡県の鉄道のこれまでと未来を探る。

感想:
 まじめに書かれ、大変な量の本です。鉄道を通じて日本の歩んできた歴史までもが書かれている凄い内容でした。

 最近鉄道が見直され、これからの鉄道を向かう方向を暗示しています。

 やや専門的な分野でもあるので、興味のない人には不向きかも。(笑)



2013年2月4日(月)22:58 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

国会図書館の蔵書、無料配信へ 企業と提携、電子書籍化

 アメリカなどでは期間限定で、始まっています。しかし様々な問題があります。とにかく出版業界にとっては死活問題です。仮に著作権料を払うとしても、印刷業界は壊滅的になります。しかし容赦なく電子化されていくでしょう。

 これからの出版は実際に本にしないで、電子化された書籍として発売され、本屋からDL,貸本業界からDL、図書館からDLとなるかもしれません。もし図書館が無料で貸し出ししたら、もっとも図書館も著作権料を払う必要があるので、微妙な問題ですが、民営圧迫になりそうです。

 今でも苦労して書いた発行部数が少ない特殊な本は、値段も高くなりがちです。それがまるまるコピーされれば、売り上げが更に少なくなってしまいます。

 何年もかけてコツコツ調査したり、研究した内容を本にしてみると、200~300ページくらいがせいぜいです。それがあっさりコピーされたり、電子化されるのはどうなのでしょうか?元々沢山の人に読んで貰うことが目的なのだから、構わないのかもしれませんが、ちょっと寂しい気がします。

 方や沢山の出版された本の中には一時期書店に並べられ、すぐに返品となり廃棄されているのも事実です。大変な無駄が行われています。そんなことなら始めから本にしないで、電子書籍として売り出せば、無駄は省けます。雑誌も読まれたらすぐに捨てられています。

 新聞などはその代表です。新聞もネット配信すれば、資源も保護できるし、ゴミも出なくなります。新聞社は大変な額の配達料を使って配達しています。ネット配信になれば、製紙会社、印刷、配達など大量に失業します。

 いつの間にか電車の中でも、喫茶店、待合室でも、新聞、週刊誌を読む人が少なくなり、スマートフォン、タブレットを見る人が多くなっています。大革命はもうそこまで来ています。



2013年1月29日(火)23:15 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

医師が最も好きな医療マンガ

 医師専用サイト「MedPeer」が会員医師5万人以上に「最も好きな医療マンガ」に関するアンケート調査を実施した。 

 3,040名の医師が回答した結果、過半数におよぶ54.1%(総回答数3,040名のうち1,645名)の医師が『ブラック・ジャック』(手塚治虫/講談社)を「最も好きな医療マンガ」であると回答した。世代別でも、20代から60代以上の全世代で第1位の支持を得ていたとのこと。


 手塚治虫は医師免許を持ち、医学博士でもありました。1945年7月手塚は試験を受けて大阪帝国大学附属医学専門部に入学しています。生前は阪大医学部卒業と思われていましたが、微妙ではありますが医専卒業です。やはり医者が描いた物ですから、『ブラック・ジャック』は荒唐無稽の話ながら、何処かに医者としてのリアリティー、ヒューマニズム、道徳性、があります。



2012年11月29日(木)23:48 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

PCしょっぷに寄って

 Windows8に触れてきました。i-Pad に比べると重いけれど、タブレットとしても、PCとしても使えそうです。

 一説にはどちらも使いにくいという評価もあります。でも家の中で使うことが多く、やっぱりキーボードがあった方が使い易い気がするので、Windows8を購入予定です。

 そこで本を買ってきて研究中です。この手の物は実物がないとよくわかりません。



2012年10月29日(月)23:14 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

老後に必要な金額

 雑誌を読んでいたら、山田真哉氏が老後に必要な金額を示されていました。

 自分なりに計算して、考えてみました。

 平成22年度の統計に依れば、日本人の平均寿命は男性79.64歳、女性86.39歳です。

 しかしこれは、今生まれた0 歳児の場合です。仮に60歳の場合、既に小児期に亡くなっている人たちを除いた生き延びた人たちですから、平均寿命よりさらに長く生きられます。男性82.84歳、女性88.37これが平均余命です。

 雑誌では60~65歳で定年退職し、おおよそ20年の人生と見積もっていますが、60歳で退職したら25年は平均的に老後の暮らしがあります。

 年金が60歳から貰えるのと、65歳から貰えるのでは結構な開きがあります。

 現在60歳以上の夫婦世帯の平均支出は、月に26.5万円程度です。ゆとりある生活だと思われる、ある程度希望が入っている統計だと36.5万円程度です。

 筆者の言う普通の暮らし月に30万円は妥当な額でしょう。

 今仮に60歳で退職し、25年間年普通に暮らすには一体いくらかかるのでしょう。30万円×12ヶ月で年間360万円です。360万円×25年できっちり9000万円です。

 9000万円必要な内の年金は65歳からしか貰えませんから、厚生年金を貰う夫の場合65歳から20年間の年金額は総額200万円×20年だと4000万円貰えます。

 サラリーマンの夫と国民年金を貰う専業主婦の場合、年間80万年程度です。80万円×25年で2000万円です。合わせて6000万円は貰えるわけです。

 ごく普通に月30万円位で暮らすのであれば、9000万円-6000万円ですから、貯蓄が3000円あれば、老後は安泰といえます。

 夫婦二人とも厚生年金だと、年間400万円、25年間で8000万円貰えるから、楽な数字です。夫婦共に公務員だと共済年金だから、さらに優雅に暮らせます。

 

 筆者の言うように大企業で退職金が2000万円~3000万円あるなら、ごく楽な数字です。中小企業で、1000万円以下なら2000万円不足です。厳しい数字です。

 もし多くの人が望む、余裕のある理想的な暮らし35万円程度で25年暮らすには、35万円×12ヶ月で年間420万円かかります。これで25年だと420×25年で1億500万円です。

 
 サラリーマンの夫と国民年金を貰う専業主婦の場合1億500万円-年金6000万円で貯金が4500円あれば老後は優雅となります。

 60歳から65歳まで月15万円程度の金額で働ければ、30万円×12ヶ月×5年間で1800万円かかる中の、半額900万円で済みます。


 自営など夫婦共に国民年金の場合、減額されない65歳から受け取るとすると、80万円×2(夫婦二人)で年間160万円で25年間だと160万円×25年間4000万円貰えます。

 普通の暮らしには5000万円貯蓄が必要です。退職金はありませんから、とても厳しい数字です。もっとも自営の場合60歳で定年しなくても、適当なところまで働くことが可能です。

 政府は老人がお金を使わないと言いますが、健康で生きているとは限りません。病気や介護の問題もあります。数字からはそれほど余裕がある人ばっかりではないことが解ります。



2012年10月17日(水)23:28 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

「托骨」

 「托骨」聞き慣れない言葉ですが、最近よくあるそうです。お墓を持てない遺族が、他人の墓の骨壺入れに骨壺を入れていったり、他人の骨壺に遺骨をに入れていったりすることです。

 事情が判っているので勝手にお参りすればいいし、東京など遠くにお墓参りする必要がありません。青山でも、雑司ヶ谷でも一等地にお墓が持てます。墓掃除からお寺や、施設への払いも無料です。

 殆どの人が自分の家の墓の骨壺入れを覗いたりしないので、なかなか判りません。余分な骨壺があればまだおかしいと思いますが、骨壺の中に入れられたのでは、骨壺の中身を検討して同じ部分の骨が余分にあるとか、DNA 鑑定でもしないと判りません。

 よく考えた物です。これって盗難には成らないけど、不法占拠にでも成るのでしょうか。



2012年8月30日(木)22:18 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

鏡王女

 NHKのラジオで『万葉集』のこの歌が取り上げられていました。

488 額田王
君待つと我が恋ひをればわが屋戸のすだれ動かし秋の風吹く
 
489 鏡王女(かがみのおおきみ)
風をだに恋ふるは羨(とも)し風をだに来むとし待たば何か嘆かむ
  
【意味】
488
 あなたが来るのをを待って恋い慕っていると、家の戸口のすだれを動かして、来たのかと思ったら、秋風が吹くばかりで・・・。
 
489
 風が吹くだけで恋する人が来たと思うほど待ち焦がれるなんてうらやましい。風にさえそう思えるのなら、何を嘆くことがありましょうか。待つ人がいない私はもっと辛いのに・・・。
 
【説明】
 風を題材にした優雅な恋の歌です。488は額田王が天智天皇を思い慕い、天皇の訪れがないのを嘆く歌。

 いっぽう489では、姉の鏡王女が、天皇の訪れを期待できるだけあなたの方が幸せだと言って嫉妬しています。

 489の歌は、「風をだに」が繰り返し使われており、技術的には問題ですが、気持ちが良く表れており、古代の形に囚われない名句だそうです。

 個人的にも素朴でとても良いと思います。



2012年8月23日(木)00:03 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

磐田・袋井・森今昔写真帳

 限定販売の写真集をゲットしました。少々値が張りますが、丁寧に作られていて良い本でした。昔を知るにとても参考になります。


 この手の本はなかなか売れないのですが、翻意しておくことはとても重要です。

 ほんの少し前、現在のジュピロードは休みの日ともなると大変な人出でした。それが人々は郊外の大きなスーパーに行くようになり、あれよあれよという間にシャッター通りに成ってしまいました。

 もうあの賑わいは戻らないのでしょうか?



2012年8月20日(月)18:34 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

舟を編む

「舟を編む 」
  三浦 しをん (著)

2012年本屋大賞受賞

あらすじ:
 玄武書房に勤める馬締光也。営業部では変人として持て余されていたが、人とは違う視点で言葉を捉える馬締は、辞書編集部に迎えられる。

 新しい辞書『大渡海』を編む仲間として。定年間近のベテラン編集者、日本語研究に人生を捧げる老学者、徐々に辞書に愛情を持ち始めるチャラ男、そして出会った運命の女性。個性的な面々の中で、馬締は辞書の世界に没頭する。

 言葉という絆を得て、彼らの人生が優しく編み上げられていく―。しかし、問題が山積みの辞書編集部。果たして『大渡海』は完成するのか―。 (「BOOK」データベースより)


感想:
 さすがに本屋大賞受賞作品です。辞書作りという特殊な世界を上手く描いています。出版業界の作品であり、言ってみればお手の物でもあります。綿密な取材による出版の苦労話はこの小説を面白くさせています。

 ただ主人公を始めとして、登場人物が類型的で何の迷いもなく辞書作りに専念する姿は、人物描写としてはやや底の浅い作品となっています。唯一途中で辞書作りから降ろされる「西岡」の人物像は、リアリティーがあり好感が持てました。 途中であらすじが予想出来てしまいます。あまりにも典型的なな終わり方です。もう一工夫して欲しかったという気持ちです。

 個人的には辞書の制作に恩師が携わっておられたので、とても興味を持って読めました。特殊な世界ですが、一般の人にも面白い読み物と思います。



2012年7月24日(火)21:25 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

 六月二十七日、望湖楼酔書

吟遊詩人/井上洸霊さんからのメルマガ
今回は有名な蘇軾の漢詩です。
この詩は杭州の西湖の辺にある望湖楼で酒を飲んでいた蘇軾が突然やってきた夕立の様を酔いの勢いを得て一気に書き上げたもの、と言われております。

 六月二十七日、望湖楼酔書   蘇軾(北宋)

黒雲翻墨未遮山   黒雲 墨を翻して未だ山を遮らず

白雨跳珠乱入船   白雨 珠を跳らせ 乱れて船に入る

巻地風来忽吹散   地を巻き 風来りて 忽ち吹き散ず

望湖楼下水如天   望湖楼下 水 天の如し


<日本語読み>

ぼうころうすいしょ       そ  しょく

こくうん すみをひるがえして いまだ やまを さえぎらず
はくう たまをおどらして みだれて ふねにはいる
ちをまき かぜきたって たちまち ふきさんず
ぼうころうか みず てんのごとし

<通釈>

 墨をひっくり返したような真っ黒の雲が大空に広がり、その黒雲がまだ山を覆ってしまわない内に、早くも夕立が来て、まるで真珠の珠が乱れ跳ぶが如く、大粒の雨が激しく船板に打ち付けている。
 すると今度は、突然大地を巻き上げんばかりの強風が吹いて、雲や雨を蹴散らした。
 そして今はもう、この望湖楼の下の湖水は空の青と一つになって青々と澄み渡っている。

<鑑賞>

 望湖楼という料亭で西湖を眺めながら飲んでいるところに、突然やっ
て来た夕立の一部始終を見事に描写。

<蘇軾メモ>

 1036~1101年、北宋の詩人。唐宋八家の一人。四川省の人。
東坡居士と号したので、蘇東坡(そとうば)とも呼ばれています。赤壁賦を詠んだことで有名です。
 
 北宋の文章家/蘇洵の長男で弟が蘇轍、この親子3人は合わせて三蘇と称されている。20歳の時に親子共々都に出て進士に合格、その後各地の知事を歴任している。1101年、地方から都に帰る途中で病に倒れた。

 蘇軾は儒教・仏教・道教の何れにも精通し、詩文はいうまでもなく書画も良くした、という天才。



2012年7月12日(木)23:46 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

お土産

 台湾に行った友達から、お土産に故宮博物館のガイドブックを頂きました。

 表紙は「清 翠玉白菜」翡翠で作られており、キリギリスとイナゴが生きているように添えられています。とても有名な物です。

 世界の博物館、美術館はいろんな特徴を持っていますが、玉と書はこの博物館の特徴です。

 そもそも文字である書を芸術としている国は、日本と中国だけです。



2012年7月4日(水)23:00 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

「斉安郡後池絶句」

吟遊詩人/井上洸霊さんから今月の漢詩が届きました。


今月は梅雨季節の穏やかなひとコマを詠った杜牧の名詩
「斉安郡後池絶句」をお届け致します。

<原文>
「斉安郡後池絶句」      杜牧

菱透浮萍緑錦池   
夏鶯千囀弄薔薇   
尽日無人看微雨   
鴛鴦相対浴紅衣   

<読み下し文>
「斉安郡の後池絶句」     杜牧

菱は浮萍を透す緑錦の池
夏鶯千囀して薔薇に弄る
尽日人無く微雨を看れば
鴛鴦相対して紅衣を浴す

<日本語読み>
「さいあんぐん あといけ ぜっく」    とぼく

ひしは ふひょうを とおす りょくきんの いけ
かおう せんてんして しょうびに たわむる
じんじつ ひとなく びうを みれば
えんおう あいたいして  こういを よくす

<語釈>
斉安郡後池絶句→斉安郡の役所の後庭にある池の風景を詠む、の意。
斉安郡→湖北省の長江中流(武漢の近く)にある都市/黄州、の意。
菱→ヒシ、の意。
浮萍→浮き草、の意。
緑錦→緑色の錦のような、の意。
千囀→しきりにさえずる、の意。
薔薇→バラの花、の意。
尽日→一日中、の意。
微雨→そぼふる雨、の意。
鴛鴦→つがいのオシドリ
紅衣→オシドリの羽の色、の意。

<通釈>
池は菱と浮き草が織りなす美しい緑の錦を呈し、池辺では薔薇の花と戯れ
るかのように鶯がしきりにさえずっている。
今日は一日来客もないので、しばしそぼふる雨を眺めて過ごすこととしよう。
池では仲むつましい鴛鴦たちが向かい合って水浴びをしているのが見える。

<杜牧メモ>
晩唐の詩人。803年~852年。
現在の陝西省西安出身。
歴史や風雅を味わい深く詠う詩風で有名。
杜甫を「老杜」と呼び、杜牧を「小杜」ともいう。

<鑑賞>
杜牧の「斉安郡後池絶句」 、いかがでしたか? 
斉安郡は長江中流域にある黄州の別名。杜牧は四十歳の時にここに赴任。
しとしとと降る雨を眺めながら夏の鶯の鳴くのを聞き、可愛いオシドリたちを
眺めてはゆったりとした時の流れを楽しむ杜牧。 実にいいですね~。
私たちもこの梅雨の季節、心に余裕を持って元気に過ごしましょう。

感想:
 杜牧はもっとも好きな晩唐の詩人です。
 幼き頃父が亡くなって生活が困窮します。それでも26歳の時進士及第となります。弟も杜牧に4年遅れて進士及第となりました。32歳頃揚州に在任。

 この頃毎晩歓楽街で遊んでいました。後にこれを歌ったのが有名な「遺懐」です。遊んではいましたが、とても情に厚い人でした。

 杜牧35歳の時、弟の杜顗(とぎ)の目が悪くなります。この後弟のために苦労し、出世をコースから外れます。それでも彼の才能は高く評価されていました。

「遺懐」
落魄江南載酒行 
楚腰腸断掌中軽
十年一覚揚州夢 
贏得青楼薄倖名

<読み方>
江南に落魄(らくたく)し酒を載(の)せて行く
楚腰繊細(そようせんさい) 掌中に軽し
十年一たび覚(さ)む 揚州の夢
贏(あまち)得たり 青楼薄倖(せいろうはっこう)の名

<通訳>
水郷に身を持ちくずして、酒びたりの遊蕩三昧
江南美女のたおやかな柳腰は手のひらにも乗りそうな軽さであった
あの揚州での十年間は一場の夢だった
一たびさめた今となっては、ただ色里での浮気男の名を残しただけだ



2012年6月11日(月)23:30 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

「時刻表を読みこなす」

「時刻表を読みこなす」

牛山隆信/著 出版社名 :メディアファクトリー

本の内容:
 難解に思われがちな時刻表は、基本をおさえれば簡単に「読める」ものだった。
 本書は、時刻表を読みこなすことで得られる「机上旅行」の楽しみや旅をつくりだす喜びを、旅のエキスパート・牛山隆信が伝える時刻表本の決定版。

感想:
 秘境駅の名付け親でもある牛山隆信氏が、時刻表の読み方と楽しみ方、プランの組み立て方を、実際の旅のエピソードを交えながらわかりやすく解説しています。

 大きな時刻表は殆ど使ったことがないので、詳細な説明に教えられました。専門家になると、時刻表を見ているだけで、旅行している気分になれるという下りは面白く感じられました。

 つり好きの友人は、前の晩、仕掛けを作っていると楽しさで一杯になるといっていました。確かに旅行の計画を立てているときから、もう旅行の楽しさが始まっているのかもしれません。

 無精なので、詳細な計画を立てるのが苦手でしたが、これからは少しは計画的な旅行をしようと思いました。



2012年6月2日(土)23:19 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

盗掘でわかった天皇陵古墳の謎

「盗掘でわかった天皇陵古墳の謎」
安本 美典 (著)
宝島社

内容:
 古代史解明のカギを握る巨大古墳のほとんどは天皇陵(陵墓)ですが、天皇陵は発掘調査できません。

 しかし、実は、すでに発掘されている陵や、皇子や皇女の墓がいくつかあります。また四~六世紀の天皇陵のほとんどは、盗掘されているとみられます。

 本書は、過去に起きた天皇陵の盗掘事件のいきさつを吟味し、史料を紹介しながら、天皇陵の指定地は正しいのか、被葬者は別人ではないかなどについて、文献上および考古学的な新思考を展開するものです。


 詳しい内容は以下に有ります。
 http://yamatai.cside.com/yasumoto/tyosyo101.htm

感想:
 まじめな本ですが、発掘が禁止されているという、日本独特の古墳に対する新たな提言でもあります。

 どこの国でも、盗掘は防げませんでした。特にエジプトでは盗掘村があるほどです。これからも盗掘される可能性があれば、一度しっかり調査して、埋め戻す方が良いのかもしれません。

 



2012年4月22日(日)23:26 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

 ブックカバー

 本屋さんで本を買うとカバーを掛けますか?と聞かれます。いつもお願いするのですが、最近技術の低下が著しい気がします。

 きちんとした本屋なのに、表に巻くだけの本屋もあります。これでは実際に読むとき何の役にも立ちません。

 一応上下左右を本に合わせて、辺りをつけ折るのですが、上下が極端に違うのはまだ許されるけど、前身頃と後ろ身頃が極端に違うと、読んでいて取れてしまいます。


 昔は本の事を聞くととても詳しい店員が居たのですが、インターネット以上の情報は必要ないらしく、全く知識のない店員ばかりです。少し専門的な本の場合全くお手上げです。
 神田の古本屋などは、圧倒的な知識です。

 あれほどではないにしても、司書のように、書籍販売員資格を作って、国家試験にでもして貰いたい。まあそれは無理ですが、本を何冊以上置く書店は、管理司書を置くことを義務つけるというのはどうかな?やっぱり無理でしょうね~~



2012年4月18日(水)14:34 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

若菜集より

 山精(やまびこ)

かのもえいづる
くさをふみ
かのわきいづる
みづをのみ

かのあたらしき
はなにゑひ
はるのおもひの
なからずや



 木精(こだま)

ふるきころもを
ぬぎすてて
はるのかすみを
まとへかし

なくうぐひすの
ねにいでて
ふかきはやしに
うたへかし

            島崎藤村 「若菜集」より



2012年3月29日(木)00:16 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

「春夜喜雨」   杜甫

井上洸霊さんから
杜甫の名詩「春夜喜雨」が送られてきました。

<漢詩原文>
「春夜喜雨」   杜甫

好雨知時節 
當春及發生 
隨風潛入夜 
潤物細無聲 
野徑雲倶黒 
江船火獨明 
曉看紅濕處 
花重錦官城 

<読み下し文>
「春夜、雨を喜ぶ」   杜甫

好雨 時節を知り
春に当りて 及ち発生す
風に随いて 潜かに夜に入り
物を潤して 細かに声なし
野径 雲は倶に黒く
江船 火は独り明らかなり
暁に 紅の湿れる処を看れば
花は錦官城に重からん

<日本語読み>
「しゅんや あめをよろこぶ」   とほ

こうう じせつを しり
はるに あたりて すなわち はっせいす
かぜに したがいて ひそかに よにいり
ものを うるおして こまやかに こえなし
やけい くも ともに くろく
こうせん ひは ひとり あきらかなり
あかつきに くれないの しめるところを みれば
はなは きんかんじょうに おもからん

<語釈>
好雨:気の利いた雨、の意。 
発生:ここでは雨が降り始めること。
野径:野の小道。 
江船:長江を行き交う船。
錦管城:成都(現在の四川省の省都)の別名。盛唐時代、この地の産物である錦を保管管理する役所があったことから当時は錦管城とも云われた。

<通釈>
 春雨というのは実に降るべき時節を心得ていて、春が来るや否や雨を降らせる。
 それは風とともに秘かに夜にやって来て、音もなく、しとしとと降っては万物を潤すのである。
 野の小路は雲と同じく黒々として暗く、ただ長江を行き交う船の灯りだけが明々と見える。
 雨の一夜が明けて紅い花が湿っているところを見ると、我が錦官城の花々もさぞやしっとり濡れて重たいことだろう。



2012年3月25日(日)23:27 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

デフレの正体(その2)

 藻谷浩介氏が主張するように、日本の人口問題はとても深刻です。どんなにがんばっても、肝心の買う人が少なくなったのでは、今までの経済観念では対処できません。

 一つには貯蓄率の高い老齢の人たちが将来を心配しなくて良いように、年金制度を確立することが大事です。そうすれば安心して消費にお金が回ります。

 藻谷浩介氏の提唱するブランド化は実際には規模が小さく、さらに貴族階級などが無かった社会では、難しい可能性があります。しかし少なくとも、労働者の賃金を削り、人件費を削って、より安い物を作る競争ばかりでは先が見えません。

 これから人口が、いや労働可能な人口が少なくなるのですから、何らかの方向転換が必要でしょう。さらに貧富の差が開いて行くのを是正する必要があります。

 案ずる事なかれ、日本人の優れた知性と、勤勉さはいつか必ず見事な方向転換を成し遂げると信じています。



2012年3月14日(水)22:53 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

デフレの正体

「デフレの正体」 経済は「人口の波」で動く


著者/訳者:藻谷浩介/〔著〕
角川書店

本の内容:
 「生産性の上昇で成長維持」という、マクロ論者の掛け声ほど愚かに聞こえるものはない。日本最大の問題は「二千年に一度の人口の波」だ。「景気さえ良くなれば大丈夫」という妄想が日本をダメにした。これが新常識、日本経済の真実。

感想:著者は、「生産年齢人口」である。この減少こそ、デフレの正体なのである。というのがこの本の主題です。評価される一方で、沢山の批判が有るようです。多くの批判があるけれど、「生産年齢人口」がデフレの一要因であることは否定する人は居ないようです。

 問題なのは、解決法に関してはそれほど評価されていないことです。しかし批判する人も、やはり明確な解決策を提唱していないのです。

 個人的にはマネーサプライがデフレに解決になるのではと信じています。少なくとも試してみるだけの価値はあると思います。



2012年3月13日(火)23:09 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理

日本全国「鉄道」の謎

日本全国「鉄道」の謎
  光文社知恵の森文庫
    インフォペディア
    光文社

内容:全国各地の路線に隠されていたエピソードから、時刻表の謎、鉄道マンの日常への素朴な疑問まで、初心者も鉄道マニアも楽しめる雑学知識が満載。

感想:かなりまじめに取り組んで書いてあり、興味深く読めました。鉄道会社は実に工夫していると、驚き、感心しました。



2012年2月17日(金)23:43 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書籍 (短歌、漢詩) | 管理


(6/15ページ)
最初 2 3 4 5 >6< 7 8 9 10 11 最後